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    竜樹(たつき)

    ちょっとR指定のある絵やBLのイラストを描きます。
    結局描いたものはちょくちょく載せるかも。
    よく描くものは
    FF7 のヴィンセントとクラウドです(=^ェ^=)

    リクエスト募集開始してみたけど秒でやめたので通知行ってしまった方すみません💦
    値段設定恐ろしく高かったのでやめてしまいました💦

    よろしくお願いします🥺

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    竜樹(たつき)

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    続きものです
    ヴィンセント×シェルク
    で無自覚からのシェルクが自覚、で理想は付き合うまでのいろんな葛藤も描きたいと思ってるので長編なるやもです_φ(・_・

    #FF7DC
    #ヴィンシェル
    vinchelle.
    #NL

    出会って、初めての自由を手に入れた私。


    あれから、私はなぜか、「彼」の
    監視役みたいな役回りになっているのですが。

    べつに、其れは全く嫌ではなく
    むしろ…

    って、何を言っているのでしょう?
    こんな話、アナタには関係ありませんよね?


    …聞いてくれるのですか?
    では、私も扱いに困っているこの気持ちを聞いてくれますか?






    もう、「彼」と会うのは
    両手で数え切れないくらいになってきたある頃、
    私は彼に、他の人とは違う感情が
    あることに気づいたのは最近で。

    会いたいと思う自分と
    会わない方が良いと思う自分が
    いるのですが、コレはなんなんでしょう?


    「恋」
    それはなんですか?

    …!?そんなハズはありません…彼に
    私が?



    この話を聞いた上で「彼」にあってみたら
    きっとわかる、ですか?
    そんな曖昧な助言、聞くわけが……。









    ーー数日後ーー



    「今日はやけに上の空だが、どうしたんだ?」


    ついに、彼から一言
    そう問われてしまった。

    それはごもっともで、私は「彼」に今日会ってから一言も話せずにいる。

    「べ、べつに、なんでもないですよ!
    ヴィンセント・ヴァレンタイン、アナタこそ、今日は何か予定があったんじゃないんですか?」

    どう考えても動揺しているのが
    自分でもわかって、耳が熱い。

    「……ふむ。今日は特に仕事も言われてなかったのでな。お前が来なければずっと寝ていたかもしれない。
    シェルクもせっかく私に会いに来たんだ、行きたいところとかないのか?」

    思わず問うた言葉に律儀にも
    答えてくるヴィンセント。
    しかも今日のアポまで取ろうとする始末。

    答える内容に悩んでいると
    ヴィンセントが立ち上がり、
    「ちょっと待っていろ。」
    と言って、彼の自室の奥へ引っ込んでしまった。



    今の私は、したいことを聞かれても答える術がない。
    この、よくわからない感情を
    はやく解決したいだけだったのに。


    「待たせたな、行くとしようか。」

    思いに頭がいっぱいになっていると、
    近くまで来ていたヴィンセントに気づかなかった。

    振り返ると、そこには
    きっちりとした濃いグレーのスーツを纏って、長い髪を後ろで纏めた姿のヴィンセントが
    いつもの澄ました笑顔で見ている。

    「!?……その姿は?」
    私はすでに答えるキャパを超えていて、そんな事を聞くくらいしかできない。

    「街中に行くなら、この方が目立たなくて良いと思ったのでな。」

    ヴィンセントは気にする様子もなく、そう答えるとスタスタと歩き始める。

    「待ってください、行動に移す前に説明を…」

    「・・・ずっとディープグラウンドに閉じ込められたままだったのだろう?
    街には美味しい食べ物や娯楽もある。
    お前の好きなところに行くと良い。」

    いうと、彼は元の足取りで
    歩き出す。



    ……まったく、マイペースな男(ひと)ですね。


    ま、そこがアナタらしい所ですけどね、、。









    街に着くと、本当になんでもある。


    見渡せば、クレープ屋さんだの、服屋に劇場、整えられた公園も兼ねた植物園。

    私は、自分が思っているよりもはしゃいでいる事には気づいていた。
    どれも新鮮で、人が楽しめるように考えられた施設達。


    はしゃぐ私と、ずっと一緒に付き合ってくれるヴィンセント。

    「こんなに楽しい事があるなんて、知りませんでした。また来たいです。」


    休憩がてら立ち寄ったテラス席のカフェ。
    私はカプチーノを頼んだ。
    もちろん初めて口にする。メニューを見ていたら、可愛いモーグリの泡でデコってくれるとあったので
    誘惑に負けたのだ。

    ヴィンセントはブラックコーヒーを頼んでいた。

    彼の注文は、簡単なものだったため、私のより先に着く。

    「・・・・・・今日はこの後どうする?もう解散でいいのか?」
    届いたコーヒーを飲んで、ヴィンセントはそう、私に訊ねた。

    全く考えてなかった私は、言葉を失う。

    これで、終わり?


    思い返しても、ヴィンセントの姿があった。
    初めてのクレープも、一緒に食べてくれて、オススメの劇場は、ちょっと古めのシナリオだったけど楽しめたし、何より、穏やかな表情をしている彼から目を離せなかった。


    ルクレツィアのデータと共有していたから、彼の生い立ちや経緯は知っているし、それが、今はちゃんと過去として向き合えるようになったことも知っている。

    そんな彼のそんな穏やかな姿に、何度か涙が出そうになる時がある。

    彼に見つかりたくないから、咄嗟に隠して。


    終わりなんてまだ足りない。


    私は、彼に対する想いは確実なものだと思えた気がしていた。
    でも、それがルクレツィアの意思がそうさせているような気がして急に怖くなった。


    「・・・まだ、わたしに付き合ってください。ヴィンセント・ヴァレンタイン。本当にわたしのこの気持ちが自分の気持ちなのか、確かめたいんです。」


    シェルクの右手が、ヴィンセントの左頬に触れる。
    ヴィンセントは少し驚いた顔をしたが、
    フ、と微笑むと「好きなようにするといい。」
    と、シェルクの右手に自分の左手を重ねた。

    「しかし、私はお前より遥かに歳上だから、この場でこれは少しまずいだろう?」

    少し困ったように笑うヴィンセントの言葉にシェルクは耳まで赤くせざるを得なかった。






    ○○続く○○
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