この思いは、相互通行。「それじゃあ、ゆっくり休むんだぞ!おやすみ!」
「うん、そっちもね。おやすみ」
「司くん、類くん、おやすみー!」
「うん、えむくんも寧々も、おやすみ」
手を振って、用意された部屋に入る。
しっかり締められたネクタイを解くと、自然とため息が漏れる。
自分でも思っていたより緊張していたみたいだ。
「お疲れ様、司くん。素敵なショーだったよ」
「ああ、ありがとう!類も演出お疲れ様」
ぽんぽんと優しく撫でてくる手に、オレはそっと擦り寄った。
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今日は、フェニランのスタッフさんの、結婚式だった。
遊園地全部を使ったあのショーでも、それ以外のことでもよくお世話になった人達で。
あのショーで垣根を越えて交流したことで知り合って、ご結婚されていた。
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