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    nanase_n2

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    真ワカ「ファーストキッス・シンドローム(1)」の続きです。
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=17652520
    ※真ちゃんバツイチアラサー設定です

    #真ワカ

    続)ファーストキッス・シンドローム※前作「ファーストキッス・シンドローム」の続きです。

    若狭は真一郎と恋人として付き合うようになって以来、二人で出かける行為をデートと呼ぶようになった。
    何事も形から入った方がいいだろうし、友達としての付き合いが長かったから切り替えも大事だ。
    それもほとんどは若狭自身の言い訳で、何となくそう呼ぶ方が素敵な気分になるからだ。
    デートと言っても、仕事終わりに一緒にバイクで走りに行くとかその程度のことだ。
    まだ人前でいちゃつけるのほどの度胸は若狭にはない。
    それでも、二人きりで海沿いを走るのはとてもいい気分だった。
    初代黒龍時代に、チームのみんなで真一郎の背中を見て走った。当時はみんなの真一郎だった。
    それを今、独り占めできるのだと思うと、若狭の胸は高鳴る。
    海沿いの公園にバイクを停めると、秋の海風を受けながら歩いた。乱れた金髪を若狭はかき上げる。
    遠くにカップルが歩いているのが小さく見えたが、人通りはまばらだった。
    レインボーブリッジ視界の端で光っている。
    今までただの風景として見ていたそれが、今日はひときわ綺麗に輝いている。
    「ワカ」
    海沿いの手すりにもたれて、真一郎は若狭を呼んだ。
    二人で並んで海を眺める。真一郎は隣で煙草に火をつけた。
    ライターの火に照らされる横顔に、やはり若狭はどきっとする。
    『ワカに好きになってほしい』そういってキスをした男だ。
    悪くないワ、若狭は密かに思う。
    白い煙が風に消えていく。煙草の銘柄を真一郎は一度も変えたことがない。
    だから、この匂いに包まれると自然と十代の記憶がよみがえってくる。
    当時『告白二十連敗男』と呼ばれていた真一郎は来年三十路で、今やバツイチだった。
    「…………」
    手すりの上にある真一郎の手が、若狭の手に触れた。たぶん意図したものではなくたまたま当たったという感じだった。
    それに気づいた真一郎はちらっと若狭を見て微笑む。
    若狭はそれにどきどきする。
    真一郎とは違い、若狭は女遊びもそれなりにやった方だ。
    手が触れ合うくらい何なんだ、お互い童貞じゃないのに、そう思っても胸の鼓動が収まらない。
    ただ、ただの恋だと一言で済ませるには乱暴すぎる。もう十代の若造ではない。
    本当はわかっている、心以上に体が落ち着かないだけだ。
    キスより先がしてぇ。
    若狭は暗い海を眺め、密かに深呼吸する。
    『この後、ホテル行く?』
    女の子が相手なら、冷静にそう言えるはずだ。
    ましてや、隣に立つ男とは恋人として付き合っているから、そう言ったところで何の問題もない。
    しかしここで、それを言ってしまっていいのかという迷いが若狭にはある
    男、つまり若狭とセックスするというのは今の真一郎のキャパに収まるのだろうか。
    キスをしたのもつい最近のことだ、その先を確かめたことはない。
    恋愛に関しては、過去のフラれた古傷が疼くのか真一郎からほとんど語らない。
    わざわざ若狭から傷をえぐりにいくつもりもない。
    敵陣に突っ込むことが得意な元・特攻隊長としては、身動きが取れないでいる。
    それとも、真一郎は若狭が突っ込んでくるのを待っているのだろうか。
    真一郎の方へ若狭はちらりと顔を向けた。
    真一郎は短くなった煙草を捨てると、若狭の手を唐突に握った。
    「ふぁ」
    変な声が出た。若狭は慌てて口を押えた。
    真一郎の手が近づいてきて、若狭は思わず目を閉じた。
    その指が若狭の髪をかき分けると、額に口づける。少し乾いた唇は、一瞬だけ触れて離れていった。
    「……真ちゃん……?」
    若狭が恐る恐る瞼を上げると真一郎の手はすでに離れていた。
    「ごめん、ワカ。明日朝からお客さん入ってっから、今日は帰るわ」
    「え?あ、う、うん」
    若狭がしどろもどろに答えるうちに、真一郎は背中を向けた。
    「おやすみ。じゃ、また今度な」
    「……おやすみ……」
    真一郎のシャツが海風に翻る。
    若狭は去っていくその背中を眺めていた。
    しばらくすると、バブのエンジン音が聞こえ、それも遠くなっていった。
    若狭は、切なさや寂しさというよりも、遥かに悶々とした気持ちの方が大きかった。
    「大人って辛い……」
    若狭は一人手すりにもたれてため息をつく。
    キス一つじゃ満足できないんだよ、もう。
    火照った若狭の体に海風は冷たく、その瞳にはレインボーブリッジは一層煌めいて見えた。
    (続く)
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    nanase_n2

    DOODLE(メモ)国千柴(柴だけ女)の3P的な話です。ちょっと薊→柴あり。
    えっちなシーンないけどモラルハザードです。

    柴(女)…神奈備のエリート。六平の護衛任務で同居している。国重のことが好き。巨乳。
    国重…伝説の刀匠。巨乳好き。
    チヒロ…国重の息子。柴子が好き。
    薊(女)…柴子の同僚。重役。柴子が好き。

    ※一人称は全員俺/僕です。
    ※妊娠・出産のエピソードがあります。
    (メモ)国千柴(柴だけ女)の3P的な話です。神奈備からやってきた柴は、ある夜国重と一線を超えてしまう。
    元々国重に想いを寄せていた柴は本懐を遂げたわけだが、このまま肉体だけの関係に終わるつもりはなかった。
    「俺、処女やってん。責任取ってや」
    そう言って薊に協力してもらい六平の籍に無理やり入れさせた。
    六平の家で国重と関係を続けていた柴は幸せの絶頂だった。
    それもチヒロが十八になるまでのことだった。
    「チヒロももう一人前の男だな」
    誕生日を祝った夜のこと、国重は上機嫌だった。
    「だから、チヒロの初めての相手になってやってくれ」
    「えっ?何の冗談や……」
    するとチヒロが柴に迫る。
    「冗談でこんなこと言いません。俺は前から柴さんのこと……」
    「待って、チヒロくん」
    柴は驚いて国重に助けを求める。
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    DONE2021/11/7 夏五オンリーで出す予定だった無配もったいないから出します。
    不気味の谷 五条悟と再会したのは、桜けぶる春風が前髪をさらう大学の入学式でのことだった。
     あんまりにも長閑で退屈で面白みに欠ける大学生活初日。ホヤホヤの新入生を招き入れようとサークル勧誘の列が大きく口を開ける桜並木の下で、私は脳裏をつんざく白髪の男と再会した。頭ひとつ分飛び抜けた五条悟と人混み越しに目が合うなんてベタな展開に、思わず腹の底から漏れ出た笑いを噛み殺すのに失敗する。けれども、餞別とばかりにニコリと微笑みを返してやれば、五条悟は急速に興味を失ったのかフイと視線を逸らし私とは逆方向に歩いて行ってしまった。はて、確実に目が合ったはずなのにこの反応はどういうことだ。そりゃ五条悟にとっての夏油傑とは、決して良い思い出ばかりでは無かっただろう。楽しかったと呼べるのはほんの三年にも満たない時間で、残りといえば裏切られた苦い記憶とせいぜい侘しさなんてところではなかろうか。しかし、こう言っては何だが夏油傑を見つけて興味を示さない五条悟なんて存在しうるとは到底私には想像つかない。見捨てられ、取り残されようと、わざわざ息の根を止めにやって来るほどに執着を傾けて来た男だ。そんな人間が、私をそこらの芋虫を眺めるような視線で見るだろうか。そこまで考え、ふと思いつく。もしや五条悟は前世の記憶が無いのではないか? 自分にすらこびりついているってのに五条悟がすっからかんなのは不思議ではあるが、ありえない話ではない。そうでなければ自分の姿を認めた瞬間、人混みを薙ぎ倒しすっ飛んでこなきゃおかしいだろ。まあ、呪霊もいなければ六眼も持っていなさそうな今世の五条ならば仕方がない話ではあるが。いくら五条悟と言えど、今やただの一般人。包丁で刺せば刃は届くし、数人がかりで襲い掛かれば殺せるだろう。そういう、しがないちっぽけな人間だ。よって記憶を引っ提げずに私の前に再び現れたとしても、それはまったく不思議なことではない。まあ、無かったところでやることはただ一つ。
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