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    Tsutako_Iijima

    @Tsutako_Iijima

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    Tsutako_Iijima

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    ポイピクに小説が投稿できるようになったよ!
    縦書き表示もできて、フォントもなかなか読みやすい
    こんどから、こっちを使おうかな……見え方のサンプルを乗せてみたよ!

    勇作さん、猫と健康診断 2月22日は猫の日。そんな日があったなんて、勇作さんは猫と暮らし始めるまで知らなかった。猫と暮らすということ、それは一つの命に責任を持つということ。生活環境、健康管理に気を付け、一緒に暮らす家族とお互いがストレスにならないに良い関係性を築くこと。猫を飼い始める前に読んだ本にもそう書いてあった。
     そうはいっても、猫の健康は素人判断でわかるものだけではない。勇作さんは年に一度、猫を動物病院へ連れて行き、健康診断と予防接種を受ける。忘れないように、毎年2月22日猫の日をその日と決めている。
    「俺は行きませんよ」
    明日は、猫の健康診断と予防接種の予約が入っている言うと、兄様はすぐにそう言った。去年、一緒に行ったとき、注射をされる猫を見て、兄様は診察室からそっと逃げ出したのだ。
    「でも、予防接種と健康診断は大切なことなのです。これからもヒャクさんが健康で長生きしてもらう為なんですよ。ヒャクさんだって頑張って我慢しているんですから、兄様も一緒に行って応援してあげてください」
    「……いえ、やっぱり家で待っています」
    兄様は去年診察室で聞いた、猫の断末魔のような鳴き声がトラウマなのだ。普段、甘えた穏やかな鳴き声しか聞いた事がなかったのに、注射器が刺さる瞬間の唸り声と鳴き声が合わさったような、全身で抵抗する声に、兄様は耳を塞ぐしかなかった。兄様だって、予防注射や健康診断の大切さはわかっている、でも、それを猫が嫌がっていることもわかる。兄様だって注射は嫌いだ。

    ……つづく
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