ヒューベリオンは女神となった武道が新たに結成したチームと関東卍會が激突し、ようやく万次郎を負かすことができた武道はすでに満身創痍で、息をしているのがやっとな程であった。
「マイキー君…、負けた気分、どう、ッスか?」
「…なんでこんなに気持ちが晴れてんだろうな……。」
「ははっ……、じゃあ、もう大丈夫だ…。」
「待ってよ、タケミっち…!オレが悪かったから!死ぬんじゃねぇ!!」
「大丈夫、まんじろ、には……みんなついてるから。」
ニコリと笑って万次郎に語り掛けるが、万次郎は大粒の涙をこぼしてブンブンと首を横に振った。その度に万次郎の涙が武道の顔に雨のように降りかかる。
それはまるで、武道が恋した男を失ったあの雨の日のような──
(次があるなら、オレは……)
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