『星の煌めきは炎の導きの先に』時は大正。
歳の頃は18といった双子の青年がいた。
兄は素山 狛治
弟は素山 猗窩座
という。
彼らが14の時父親が死んで荒れていたところを素流道場の素流 慶蔵に助けられそれ以来家族のように暮らしていた。
狛治と慶蔵の娘である恋雪は恋仲となり、近々夫婦となる運びとなっていた。
名実ともに家族となるのだと弟である猗窩座も嬉しく思っていた。
そんなある日猗窩座は人が鬼に襲われているところに出くわした。
初めて見た異形のものに恐怖を全く感じなかったわけではないが、襲われていたのは自分たち双子にも昔から優しくしてくれていた農家の娘だったから、考えるよりも先き体が動いていた。
とにかくその子を助けなければと鬼に蹴りを入れて弾き飛ばすと娘に「逃げろっ!」と叫んだ。
5773