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    arunyaaaan

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    arunyaaaan

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    最終回直後のスミイサ。ギャグです。

    ヒーロー達に祝福を! かくして世界は救われた。失われたものは大きく、デスドライヴズの侵攻により受けた被害は甚大だ。復興も容易ではないだろう。だが人々の胸には、確かな希望が灯っていた。それに失うばかりではなく取り戻せたものもある。
     ルイス・スミス。戦死した筈の彼が生きていた。
     なぜ? 一体どうやって? 誰もが疑問を抱いたが口には出さなかった。感動の再会に水を差すようでは、あまりに無粋だ。
    「立てるか、イサミ? ほら」
     座り込んだままのイサミへ、ルイスが手を伸ばす。差し出されたその手をしばし見つめて微笑むと、力強く握り返した。
    「……スミス」
     ルイスの助けを借りて立ち上がると、イサミは勢いのまま──彼をぶん殴った。
    「ぶっ?!」
    「ガピ!?」
    「Oh……」
    「うわ、痛そう」
     見守っていた誰もが、見事な左ストレートに驚きの声を上げた。虚を突かれたルイスだが手加減されていたようで、多少よろめいただけで踏み止まる。ルルが彼に抱きついていなければ容赦なく殴り飛ばされていたかもしれない。
    「なんッなんだよお前は本当に! 一緒に世界を救うって約束したのに死んだと思ったらブレイバーンがお前で! それなのにまた逝っちまったかと思ったら生きてて! ほんと、なんなんだよ……!!」
    「そっそれはその、俺もよく……」
    「どんだけ人を振り回せば気が済むんだ馬鹿野郎が!!」
     ぽろぽろと涙をこぼして、子供のように感情を爆発させるイサミの姿に、ルイスは困惑した顔で言葉を探す。彼らとルルを除いた全員が、先程のイサミの言葉に疑問符を浮かべた。
    「イサミ、今なんて……ブレイバーンがスミス?」
    「Ah……ヒビキ、これには訳が」
    「よそ見してんじゃねぇ! なんだよブレイバーンの時はあんだけイサミイサミってうるさかったくせに!」
    「うぶっ」
     両頬を手で挟まれて、無理やり顔を向き合わされる。涙に濡れた瞳が、真っ直ぐにルイスを射抜いた。
    「イサミ……」
     熱の籠った瞳に見つめられて、ルイスもまたイサミを見つめ返す。彼らの間には、今や誰も立ち入ることは出来ない。ルルはそっとルイスから身を離し、愛おしそうな眼差しで二人を見つめた。
    「約束しろ。もう二度と俺の傍からいなくなるな。次また死んでみろ、生き返ったって絶対に許さないからな」
    「イサミ……! あぁ、約束する。もう二度と一人にしない。誓うよ、神に──いや、お前に」
     誓いの言葉と共に、ルイスはイサミの体を抱き締めた。イサミもまた、それに答えるようにして抱き締め返す。
    「……死んじまったのに、ロボットになってまで約束を守ろうとしてくれてたんだよな。本当に頑張ったよ、お前は。……おかえり、スミス」
    「イサミ……」
    「スミス……」
     見つめ合い、互いを求めるように近付いていく二人の距離。ざわめきと、息を呑む音がそこかしこから聞こえ、そしてついに──
    「そこまでにしておけ、二人とも」
    「プラムマン上級曹長!?」
     唇が触れ合う寸前、肩を叩かれて二人は同時に声を裏返らせた。
    「続けてくれと言いたい所だが」
    「いつまで裸でいるつもり?」
    「確認しなければならない事が山の様にある。一旦、空母に帰投するぞ」
     プラムマンが深く頷き、ヒビキが呆れ顔で指摘し、サタケが淡々と告げる。ここに来て、やっと彼らは全裸の上、衆人環視の真っ只中にいることを思い出した。
     みるみるうちに顔を赤くした二人は、ぎこちなく体を離したのだった。

    ***

     一方その頃。二人の様子を熱く見つめる者がいた。
    「はぁ〜! 公式が最大手! 尊い……!!」
     どこから取り出したのやら、望遠レンズの付いたカメラでルイスとイサミの再会を激写する。
    「うう、私も一緒にあっちに行けば良かった! この目にしかと焼き付けたかった……!!」
    「ミ、ミユ……?」
     感動と悔恨の涙に暮れるミユを見て、ヒロが困惑気味に声をかける。アキラが藪蛇だぞと言いたげに見たが時すでに遅し。
    「あの! ブレイバーンが消滅した後にスミスさんが現れたという事はスミスさんがブレイバーンだったんですよね!? 先ほどのイサミさんはブレイバーンと素粒子レベルで一体化していたって事はつまり!! 二人は一つになってたんですか?! 一つに!?」
    「ひぇ……」
     マシンガンのごとき怒涛の質問攻めに、ヒロは気圧され後退った。助けを求めてアキラを見たが、彼女は我関せずと言った様子で明後日の方向を見ていた。人が良いばかりに何かと苦労の絶えないヒロである。合掌。
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