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    由乃原

    五夏・くりみつ・リゾプロ等で活動中。
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    由乃原

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    五夏 両片想い 236
    言葉の誤用表現あります!
    解説するのちょっと恥ずかしいけど
    1ページ目の「新しい朝が昇る」は次世代への移り変わり、乙覚醒の比喩
    空港でイ桀から積極的な行動に出てるのは我慢する必要が無くなったので安心してる故の行動で、元々忄吾がイ桀にしてた様なのです
    忄吾がなんかおぼつかないのはまだイ桀に慎重になってるから

    #五夏
    GoGe
    #236

    夜明け2017年 12月 24日 7時前
    あれから十年続いてる不眠症の様な浅い眠りから目覚め
    とうに身支度は整えている

    「あーあ⋯⋯こんな朝日を見るなんてなぁ」

    「⋯⋯悟の眼には、何が映っているのかな」

    窓から射す柔らかい光が、焼くように4つの眼を照らす




    新しい朝が昇る






    「私はね⋯⋯いや、ふふ、怒られそうなんだけど」
    「なんだよ、言えよ今更ばか」

    面白くない話が出そうな夏油の含み笑いに五条はぶすくれて唇を尖らせる
    ここはずっと穏やかな天気の昼間が続く
    全ての世界から切り取られた様な不思議な空間

    辛気臭い話は全部全部早めに出し切って欲しい
    いつもの悪態をついた後「今の俺なら何でも受け止められるよ」と意気がって笑ってやるべきだったと後悔しながら続きを促す

    「ふ、今更だね⋯⋯あの日、乙骨君を⋯⋯
    リカを確認した時にね」

    うげ、百鬼夜行の話かよと顔をしかめる五条の肩に
    軽く体当たりする様にのしかかり言葉を続ける

    「自覚は無かったけど
    限界だったんだろうね、今思えば
    呪術師の未来を、助ける為に、守る為に、立ち上がったのに
    あんな⋯⋯あんな子供達を手に掛けて良い筈が⋯⋯」
    「うっせ、俺も色々限界だったし⋯⋯」
    「ふ、君は、変わらないな」

    夏油の震える拳に重ねた五条の掌は思ったより大きく
    見上げると見慣れぬ黒いアイマスクを着けている

    「死ぬまで変わんない奴なんていないでしょ」

    へらっと笑ってみせる口元が余りにも無理をしている様に見えブハッと吹き出し
    また五条の機嫌を損ねてしまう

    「ご、ごめんすまない本当に、その、への字口は止めよう
    悟ごめんハハッ」
    「いーけど?いーですけどお前が笑ってくれるなら!」
    「ふ、でも嬉しかったんだ
    今までに無い新しい日が来た様で⋯⋯
    凄かったよ、乙骨君の覚悟」
    「まぁ?僕の生徒ですし?おッ」

    握っていた手が少し大きくなったかと思えば
    肩を寄せている夏油があの袈裟を着ている

    「あの日は少し寒かったね、せっかくの門出だし晴れて欲しかった」
    「肌寒かったな⋯⋯俺の心みたいに?曇り空でさぁ!もー
    ヤダからなああいうの!」
    「ごめん、次があったら先にちゃんと相談する」
    「おい次ある想て⋯⋯いや、おう、言えよ」

    にぃっと笑う夏油が肩以上に頭を寄せてくる

    「ぉッ」
    「あの日、日の出頃に少し晴れたんだ
    少しだったけど、最後に見た良い朝だった」
    「あー⋯⋯寝不足だったか射すみたいに眩しかったな」
    「⋯⋯眩しかったね」


    そこかしこに備えられているモニターには12月24日に傷付けられた子供達の今の姿が映る

    「頑張った甲斐があったね、五条先生」
    「んフッ⋯⋯おう」
    「え、何その笑い」
    「なんもー⋯⋯んふふ
    頼もしいねぇ僕の生徒達!」






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    kaoryu12273

    PROGRESS3~6月に出すかもしれない話の冒頭です。
    相変わらず記憶なし×ありの転生。
    舞台はずっと未来かもしれないこの列島の何処かです。
    もし一言でもあれば、こちらから!
    https://wavebox.me/wave/3vwvg0bho3p7xq56/

    イベント中に増えるかもしれないし、Xで連載をはじめるかもしれません。
    いつか一緒に 昨日知り合ったばかりの男は不思議な家に住んでいる。
     階段は外付けで、外壁は淡いミントグリーン、幼児が積み上げた積み木のように、少し凹凸のある三階建て。
     雨ざらしになっているせいか、ところどころ塗装が剥げていて、鉄さびが滲み出ている頑丈そうな階段を昇りきると、何もない屋上に辿り着く。本当に、何もないわけではない。洗濯物干しと台風でもきたら吹き飛ばされそうなプラスチックか何かでできている白い椅子が一つ、ぽつりと置かれていた。
     朝焼けも夕焼けも似合いそうな建物は、だけど北向きの路地に建っていた。周囲も家屋に囲まれているから、反対側がどうなっているのか、一見するだけではわからなかった。
     悟は目に付くあたりがどうなっているのか、その区画をくるくると歩いていた。平均よりもずっと長身の背丈を活かしても、やっぱりその内情は伺えなかった。
    2072

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