ニムの揺籃・
……“山の底で 震えていた 朝日を羨み 闇を嘆いた
わたしの山の 煙は黒い どうして命を見いだせよう
貴重な輝き わたしからは遠い 産声の 温かさ
お前が示してくれた 卵の時から わたしは触れた 貴重な輝きに
わたしは懼れた 煙が卵を黒くした そのソウルまで濁さないか
お前は孵った 純粋な声を上げて そのソウルの清さを示した
教えてくれた 新しい生命というものが いかに輝き いかに美しいか
力強いか
お前は山から引き出した 卵の時から その貴重さで
呼んだのは煙 風 そして火
ああこの火が お前を穢すことのないように
わたしの山の 火は緋い この火が お前を害なう ことのないように
お前の目は夜明け 緋色の灯ることなかれ
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