ネカフェでエッチして出禁になる悠七の話「全然イメージが違う」
「だろー?」
通されたフラットシートのスペースは、男ふたりで胡座をかいて座っても余裕のある広さだった。
「カラオケだと歌うか見るかしかできねえけど、ここなら他にも色々あるからさ。少し高いけど時間潰しには最適」
「成る程……」
「飲み物取ってくるけど、ナナミンなんか飲む?」
「じゃあ、コーラ」
飲み物を手にした虎杖がブースに戻ると、七海が俯いたまま固まっていた。
「どったの」
無言で壁を指さした七海は、そのまたま黙りこくってしまった。
耳を澄ますと、布ずれの音や、濡れた粘膜同士が触れ合う音、堪え切らない吐息が聞こえてきた。何をしているのかは明らかだった。
虎杖が苦笑いすると、非常識さに腹を立てた七海が小声で「ちょっと、言ってくる」と立ち上がろうとしたのを、まあまあ、となだめた。
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