——寝づれェ。
151は思わずそう呟きかけたが、敢えて口には出さなかった。151は自分の欲に忠実な男なので、気に入らないと思ったことはすぐ行動に移すタチだ。だがそれでもこの状況を抜け出さないのは、13のことが好きだからという至ってシンプルな理由があるからだ。
いきなり13が部屋にやってきたと思えば、無言で151の腕を引っ張っていき、ベッドへ雪崩れ込んできたのだ。151は流石に何がなんだか分からないという気持ちだったが、単純に13のすること全てが愛おしいと感じるほどまでに頭のネジが外れているので、されるがままにした。
うさぎの耳に顔を埋め、そのまま身体を抱きこんで寝る体勢に入った13の吐息がくすぐったい。それだけならまだ「カワイイ」で済むのだが、ポジションが決まらないのか何度もモゾモゾと体勢を変えているのが、何だか落ち着かない。13が動く度に吐息が当たる部分、身体が触れる部分、熱を感じる部分がいちいち変わって、焦らされている気分になる。
「んん〜、何なんだよ……クソぉ」
結局この男は何がしたかったんだと呆れ果てるが、同時に本当にコイツはかわいい男だとも思った。最終的に151の首筋に13の唇が触れる位置で、男の寝息が聞こえてきたのだった。