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    すだち

    絵は肌色多めのものや⚠️項目のあるもの、進捗などが多め。
    他にはお題箱への返信などもここを経由して行っています😌(お題箱返信はカテゴリを【お知らせ】にしています)

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    すだち

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    ちょっと背後注意な真リョ
    とてもみじかいです。

    #真リョ

    おねだり真田はリョーマを布団にそっと寝かせてやった。そして、床に散らばった衣服を拾い集めると、自身のそれを手早く身に着ける。
    「さ、なださ……どこ、ぃく……の……?」
     真田が蒸しタオルを作って持ってこようと思い立ち、襖に手を掛けた途端、掠れた小さな声が鼓膜に届く。振り返ると、横たわりながら重くなった瞼をほんの少しだけ開いて己を見つめる、リョーマの姿。
    「身体を拭こうと思ってな。台所で蒸しタオルを作ってくる」
    「たおる……?ん……すぐ、かえってくる……?」
    「そう時間は掛からん。だが、お前はそんなこと気にせずに、もう眠ってしまえ」
     再び枕元に戻って来た真田は、膝を付くと、眠りを促すようにリョーマの目元に手を覆わせ、撫でる。
    「明日は打ち合いに行くのだろう?」
    「ん、いく……」
    「なら、先に眠れ」
    「やだ……さなださんも、いっしょにねる……」
    「俺のことは気にするな」
    「でも……さなださんだって、ねむそう……」
     リョーマは力の入らない指で真田の手を掴んで、視界を取り戻す。
    「……ほら、やっぱり……いつもおれより、はやねなんだから……」
     確かに、現在時刻は既に零時を回っている。いつもならばこんな時間まで起きていることなど殆ど無い真田は、先程から何度も欠伸を噛み殺す仕草を見せ、瞼が重くなっていく感覚を抱いていた。
    「しゃつと、ずぼんだけ……くれれば……」
    「そんな状態では、自分で履けないだろう?」
    「……じゃあ、さなださんが、きせてよ」
     布団を肌蹴させると、"早く着せて"と甘えたようにとろりと緩んだ瞳を向けて真田の方へ腕を伸ばした。
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    Replies from the creator

    すだち

    MOURNING⚠︎
    ・様々な媒体のネタバレ要素を多分に含みます。履修中の方はお控え頂くのが吉。
    ・時間の流れとしてはアニプリ(出会い)→原作試合→全国大会(ミュ3rd)→海原祭→新テニとバラバラです。
    ・性的要素が微かに含まれます。
    ・元々支部に載せていたものですが恥ずかしくなってしまったため軽く修正しこちらで再掲致します。
    愛の塊、星の欠片 越前リョーマは、人を惹きつける才能がある。俺も惹き付けられた一人であろう。あの夏の日から、彼奴の煌めく星に、気付かぬうちにおちてしまっていたのだから。


     七月二十七日、夏の暑さと、真剣勝負である試合特有のジリジリとした熱。俺も彼奴も、その熱をそれぞれ持っていたに違いない。勝敗を分けたあの一振りに、脳が、指先が、いや、身体中が痺れるような感覚に襲われてしまった。そして、心臓は心做しか早鐘を打っていた。敗北からの喪失感?後悔?それとも、ユニフォームの中でダラダラととめどなく汗が流れてしまうほどのこの暑さにやられたからかもしれない。それとも……様々な思考が俺の中で速く早く駆け巡った。
     寝床の中、夏独特の草木の匂いが混じる生温い夜風が頬を掠める。いつもならば試合後の夜は疲労感から数える間もなく眠りにおちるが、今日は何故か違かった。やけに目が冴えていて、目を閉じると目蓋の裏で先程の試合が再生される。
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