ネットアイドルの蛍と一般人のしょーり先生先生は蛍のことを探してるけど、いつまでたっても見つけられない

確実に転生しているのは知ってる

でも、見つけられないままでいる

ある時、ネットでアイドルとして活動する双子を見つけ、蛍だと分かると蛍に近づくために先生はネットの世界に足を踏み入れる…的なやつ

同僚のタルタリヤから、突然、ネットアイドルにはまったやべえやつだと思われる先生

なんやかんやあって再会して、お互いに前世思い出してくっつく……んだけど、ネットアイドル的には17歳で売ってるけど本当は20歳の蛍ちゃんに、流石に未成年には手を出せないと悶々とする鍾離先生

蛍ちゃんは自分の17歳設定は永遠の17歳的なものだからそこまで本気で受け止められるとは思ってない

マフィアパロ タル蛍ん〜…よし、100枚ベットだ。どうせ負けても失うのははした金だしね」
含みのあるような笑みを浮かべながら積み上げられたチップを差し出すこの男。
歳は20程だろうか。
青い瞳に橙色の肌。西欧のビスクドールのような白い肌に整った顔立ちをしており、その見た目から女性受けしそうな甘いマスクをしている。しかしそんな端正な顔をしているにも関わらず彼の表情にはどこか軽薄で小狡い印象を受けるのだ。
それはまるで道化師が化粧をするかのような白々しい演技にも似た胡散臭さを感じさせる。光を映さぬ深海色の髪も相俟って、まるで深淵を覗き込むかの様な不気味さを醸し出していた。
ここは、違法カジノの地下闘技場である。
賭博場としての収益以外にも非合法な賭け試合や奴隷市場なども兼ねている地下施設であり、大企業の重役から極道やマフィアまで幅広い顧客層を抱えている。

白月だけが見てる｢今日、とても月が綺麗だよ！相棒、見てくれ！｣

青年が指差す先には、澄んだ星空に浮かぶ月がある。
いつも通りと言えばそうかもしれないが、暫く雨や曇が続いた璃月に身を置いていたタルタリヤにとっては、久し振りの月に感慨深いものがあったのだ。

｢俺の故郷は、厳しい寒さだって話しただろ？確かに生活するには厳しいんだけど、辛いことばかりじゃないんだ。空気が乾燥して、空が澄み渡っているから、星や月が良く見えるんだよ｣

故郷の美しい風景を思い出し、饒舌になったタルタリヤだったが、しまったと口を閉ざす。先程から隣を歩く少女―蛍は、一言も言葉を発していない。一人だけ浮かれて馬鹿みたいに話し続けるのは、あまりに滑稽ではなかろうか。そんな気持ちが、タルタリヤの心の中に湧き上がった。