繋がれる手(仮)前編空気に混じる砂埃。
昼夜止まない荷車の音。
寝る暇があるなら寝られる場所をと、人々が建設や修繕を急いでいる。
すべてが終わり、リヴァイたちはパラディ島に戻った。
大陸ほどではないものの、壁にいた巨人どもに踏みつぶされた街は瓦礫だらけ。この光景を想像していたわけでも、していなかったわけでもない。だが、想像していた巨人のいない戦後の爽快感からは程遠かった。
馬車で中央へ送られ、報告を終えるとリヴァイはすぐに三兵団直属の病院送りとなった。調査兵団の医務室でどうこう出来るレベルではない―――当然だが。それから[[rb:二月 > ふたつき]]、容体が安定すると、ようやく調査兵団の医務室へ移された。
―――そして今、ベッドに括りつけになっているのはミカサの方だった。
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