覚悟なんてとっくに「うさはら、お前これ気持ちいいの?」
思いきって尋ねれば、どう答えようか言葉に詰まるくせに。
「良くないならやめてもいいけど」
そんな風に続けると途端、弾かれたように首を横へ小さく振って見せる。
「もうちょい…」
「うん」
「もう、ちょっとでイケそ、なんで」
額に玉の汗を浮かべて息も絶え絶えへにゃりと笑う。でも、イケる筈がない。
シーツを握りしめる指も、俺の腰へ絡む脚も、力が入りすぎってほど入って固く強張っていた。ようやく根元近くまで収めた俺のモノはコイツの胎内の肉にぎちぎちに食い締められて、もはや押すことも引くこともできない。
お互いの腹の間に挟まれた兎原の性器は当然ながら萎えている。
こう言うとき男は嘘が吐けない生き物だから損だ。
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