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    turb_shirotae

    @turb_shirotae

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    turb_shirotae

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    隠し事する大人たちにプンスカするシノくん

    東の話 あんたら、いつもそうだよな。そんなシノの不機嫌そうな声が授業中に聞こえてきた。居眠りをしていたネロを注意していたファウストがキョトン、とシノを伺う。シノは声と違わず不機嫌そうにファウストを見ていた。
    「なんのことだ?」
    「知らない」
    「シノ」
     窘めるように声をかけたのはヒースクリフだった。ただ彼は、シノがどうして不機嫌なのかがわかっているようで、困ったように視線をさ迷わせる。そんな彼を一瞬視界にいれたシノは、ため息をついた。
    「あんたら、どうせまた夜遅くまで酒でも飲んでたんだろ」
     眠そうに頬杖をついていたネロが目を見開く。その後、恥ずかしそうに笑った。ちょっとした悪いことがバレてしまった子供のような顔だった。そんな顔すらシノには腹立たしかった。
    「いつもそうだ、あんたら二人だけでこっそり何かやってる」
     ぽつりぽつりと零した不満は、降り出した雨のように止まらない。きっと、雨宿りをしたところで止むことはない。濡れて帰るしかないのだ、とファウストもネロも思った。
    「それがただの晩酌ならいい。たまには俺やヒースも誘って美味しいもの食わせろって思うけど、別に危険な事じゃないから。でもあんたら危険な事でも俺たちに言わないだろ」
     隠されるのが嫌だ、とシノは表情をゆがめた。ヒースは何も言わない。ただ真剣な顔でシノの横顔を見つめていた。
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    turb_shirotae

    DONEマフィひすが本編軸ひすを煽り散らかすだけの話。どうせイベント始まったら大量に解釈違いが生えてくるだろうからポイピクで供養(ヒス晶)
    まずは手を繋ぐところから「好きな女性にまともにアプローチもできないだなんて、こっちの俺は随分と可愛らしいんですね」
     自分と同じ顔が綺麗に口角を上げる。俺はその言葉の意味を瞬時に理解して、かぁっと頭に血が上るのがわかった。そんな様子すら目の前の男は楽しげに見つめる。――正直、悔しかった。

     俺と同じ顔の、俺とは異なる人物。この不思議な男が現れたのは昼もだいぶ過ぎた頃。俺は魔法舎で賢者様とのんびり三時のお茶をしていた。お気に入りの美味しい紅茶が手に入ったから、と賢者様を誘ってみれば彼女は嬉しそうに頷く。そんなところも可愛らしくて、俺はほんのりと早くなる脈を感じながらこの時間を堪能していた。……のだが。
     この幸福の時間を誰にも邪魔されないように。そう思って魔法舎の裏でひっそりとお茶会を開いていれば、ふと人の気配がした。魔力は感じられない。なんでこんな所に人間が? 俺は賢者様を不安にさせない程度に気配を警戒する。あ、まずい。こっち来る。そう思ったと同時に草むらの影から一人、人間が現れた。
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