Special night,everyday night アイボリーのシーツの中で、白い肌がほのぼのと、雲海の夜明けのようだった。手のひらを当てがいじっくり撫でていく。手塚の手から落ちる影が動くにつれて、不二の体で光が揺らめき、それは彼が唇に浮かべる笑みとよく似ていた。こんなところでも笑うのか。それはとても、――不二らしい。
感慨を抱いた胸が腕を意識する。伸ばし、指先を動かし、いっそう丁寧に、――自分は不二に、触れている。
「ん、……てづ、か」
不二は痩躯を震わせた。光はちらと煌めいて、手塚はそれがこぼれないよう口づけた。
「……ふ」
微笑とも吐息とも覚える音も、漏らさないよう口づけ飲み干す。仰向けに手塚が寝かせた体はそのままに、不二はかくりと枕の向こうに頭頂をあずけた。あらわになった顎にも触れて、手塚は自分の指のあとに、ひとつひとつ唇をつける。
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