🔦誕生日おめでとう2025 誕生日パーティーもとっくにお開きになった夜10時。クリーチャーとセルヴェは特に何かする訳でもなく、そもそもどちらから誘った訳でもなく、セルヴェの自室で飲み直していた。
夜の荘園はいつも通りしんとしている。にぎやかな誕生日パーティーは既に夢のようで、二人で飲むにしてはやけに豪華なオードブルと数切れのケーキだけが今日はパーティーがあったことを主張する。
他愛のない会話の途中、クリーチャーはふと思い出した疑問を口にした。
「今年は、た、誕生日のプレゼント、ないのか?」
そういえば、セルヴェからプレゼントを貰っていない。職業柄か元々の性格かは分からないが、セルヴェは人にサプライズをしたり贈り物をするのが好きだ。パーティーの余興でマジックを披露していたが、まさかそれだけではあるまい。
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