グリル襲来ーーー夜が訪れる。
水面が上がり、自然とみんながカゴの周りに集まった。
嵐の前の静けさに、緊張が走る。
…そして、ソイツは姿を表した。
ガラガラガラ、と音を立て、海面から姿を表したソイツ。
赤い一筋の光が、一人のアルバイトに付きまとい…彼を狙い、一直線に走っていく。
慌てて全員で攻撃するが、正面からの攻撃は全て弾かれ…一人が犠牲になる。
「後ろから攻撃しろ!」
一人が叫ぶ。
見れば、光沢のある金属ボディからはみ出したシャケの尻尾。
弱点を攻撃しようと、銃口を向け…ようとした。
突如走る、足元に纏わりつく不快な感覚。
あ、と思う間もなく…一人また、コジャケの群れに押し潰された。
「くそっ!!」
壁を伝い、一人が逃げる。
一人は逃げ損ない、三人目の犠牲者が出た。
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