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    ohmogura_ko

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    20+ MDZS Xicheng/魔道祖師 曦澄ばかり
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    sgm

    DONE曦澄ワンドロお題「秘密」
    Twitter投稿していたものから誤字と句点修正版。
    内容は同じです。
     冷泉へ向かう道の途中に注意しないと見逃してしまうような細い道があることに、ある日江澄は気が付いた。
     魏無羨が金子軒を殴って雲夢に戻りひと月ほどたった頃だったろうか。
     魏無羨が帰ってからというもの、江澄は一人で行動することが多くなった。
     時折は聶懐桑と一緒に行動することもあるが、半分かそれ以上は一人だった。
     藍氏の内弟子以外は立ち入りを禁止されているところも多くあるが、蓮花塢と違って、この雲深不知処は一人で静かに過ごせる場所に事欠かない。誰も来ない、自分だけの場所。かつ、仮に藍氏の内弟子に見つかったとしても咎められないような場所。そうして見つけたのが、この細い道を進んだ先にある場所だった。おそらく冷泉に合流するだろう湧き水が小川とも呼べないような小さな水の道筋を作り、その水を飲もうと兎や鳥がやってくる。チロチロと流れる水音は雲夢の荷花池を思い出させた。腰を掛けるのにちょうど良い岩があり、そこに座って少しの間ぼんやりとするのが気に入っていた。ともすれば、父のこと、母のこと、魏無羨のこと、五大世家の次期宗主、公子としては凡庸である己のことを考えてしまい、唇を噛み締めたくなることが多 3083

    takami180

    PROGRESS長編曦澄10
    兄上やらかす
     夜明けの気配がした。
     藍曦臣はいつもと同じように起き上がり、ぼんやりとした薄闇を見つめた。違和感がある。自分を見下ろしてみれば、深衣を脱いだだけの格好である。夜着に着替えるのを忘れたのだろうか。
    「うーん」
     ぱたり、と藍曦臣の膝に何かが落ちた。手だ。五指をかるく握り込んだ手である。白い袖を視線でたどると、安らかな寝顔があった。
    「晩吟……」
     藍曦臣は額に手のひらを当てた。
     昨夜、なにがあったのか。
     夕食は藍忘機と魏無羨も一緒だった。白い装束の江澄を、魏無羨がからかっていたから間違いない。
     それから、江澄を客坊に送ろうとしたら、「碁はいいのか?」と誘われた。嬉しくなって、碁盤と碁石と、それから天子笑も出してしまった。
     江澄は驚いた様子だったが、すぐににやりと笑って酒を飲みはじめた。かつて遊学中に居室で酒盛りをした人物はさすがである。
     その後、二人で笑いながら碁を打った。
     碁は藍曦臣が勝った。その頃には亥の刻を迎えていた。
    「もう寝るだけだろう? ひとくち、飲んでみるか? 金丹で消すなよ」
     江澄が差し出した盃を受け取ったところまでは記憶がある。だが、天子笑の味は覚えて 1652