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    春園ひなた

    @hinata_kr

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    春園ひなた

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    晶フィorフィ晶(どちらか確定しませんが成立済)

    2021クリスマスイベのフィガロSRのホームボイスとスキルボイスで気が動転して、カード引いて1時間で書いた

    ##pixiv収録済み

    「きみだけのサンタさんが来たよ」
     突然部屋に現れてそう宣言したフィガロに、俺はぽかんと口を開けた。
    「ほら、何が欲しいか言ってごらん?」
     優しい声に対し、俺は困惑を返す。
    「い、いきなりやめてください」
    「あはは、冗談じゃないのに」
     茶化すような笑い声さえ普段よりやわらかくてますます動揺する。
    「俺だけのって……。南の国の子たちはどうしたんですか」
    「もちろん、俺はあの子たちのサンタさんでもあるよ。いや、魔法舎全体のサンタさんかも。俺は優しいみんなのお医者さんだからね」
     それならやっぱり冗談じゃないですか、と言いかけて、いたずらっぽくきらめく瞳に捕まる。
    「でも、今は正真正銘、きみだけのサンタさんだよ。だからきみも、遠慮せずに欲しいものを教えて」
     この、長い時を生きてきた、いつも広い視野でみんなを見ている魔法使いが、今だけでも俺だけを見てくれるなら、もうそれだけでプレゼントのようなものだ。それなのにその先まで欲張ってしまって、俺は目の前の男に抱きついた。すぐにこちらの背中にも手が回って、ゆっくりぎゅっと抱きしめられる。
    「プレゼントをどうぞ」
     耳元に落ちてきたあたたかい声に、俺は胸がいっぱいになるのを感じていた。
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    春園ひなた

    DOODLE「猫の瞳」晶フィ
    ナンジャ第二弾かわいすぎたので、何番煎じかつ自分でも過去に書いてるんですが猫に変身ネタを書きました。
    重心としては猫以外の方に寄っていますが……。
     猫になったフィガロを見て、俺は目を輝かせてしまった。
    「わああ!」
     毛足が長くて、整った顔立ちをしている。ふわふわした尾を優美に振って、こちらに目配せしながら顔を洗ってみせる。サービスの良さも、きれいな榛と灰の瞳も、これがフィガロであることを物語っているのだが、そうやって意識しないと忘れてしまいそうなくらい、俺は目の前の猫に心を奪われていた。
    「触っていいですか? わっ」
     聞き終わる前に向こうから手にすり寄ってきてくれて俺は感動する。うっとりするほどやわらかくなめらかな毛並みだった。
    「はあ……ふわふわ……すべすべ……すごいねえ」
     一度触れてしまうと離すのが惜しくて、俺は両の手で猫を撫で回す。気持ちよさそうにゴロゴロと喉を鳴らしてくれるのがたまらない。しまいに腹を出してくれたので、かがみ込むように顔を近づけた。このまま頬ずりしてしまいたい。吸ってしまいたい。にゃあん、と甘く鳴かれる。いいよと言ってくれているんだろうな、と思いながらも顔をうかがって、改めてその瞳に見惚れた。
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    recommended works

    Ukue

    DONE11/14【月よりのエトランゼ】展示作品です。
    PWはおしながきに貼っているリンク先に記載しています。
    自分の住む世界にフィガロが来てもまだ「好き」を素直に伝えられない晶♂と
    「好き」と言われていることに気づかないフィガロのお話。

    I love youは聞こえない→フィガロの話
    I love youは届かない→晶♂の話
    になっています。
    I love youは聞こえない / I love youは届かないあの世界の月――≪大いなる厄災≫は綺麗ではなかった。
    たくさんの生物を殺し、大地を壊し、賢者の魔法使いたちに傷を与えた。
    血に染まった、醜い存在。
    だけど、この世界に来てからはどうだろう。
    この世界の月は俺たちに危害を加えることはないし、何かを壊すこともない。
    毎晩暗くなった街を照らし、人々に希望を与えている。
    「あの世界で『月が綺麗だ』って言ったら、フィガロは不謹慎だと怒りましたよね」
    「そりゃそうだよ。賢者様は殺人鬼を美しいと思うのってあの時も聞いたはずだけど」
    「俺はそんな変わった人じゃないです」
    賢者様はたまに意味不明なことを言う。
    蒸し暑い時に「今日は少し肌寒いですね」とか、晴れているのに「雨、止みませんね」とか言っていた。俺が「風邪引いたの?」「大丈夫?」と声をかける度、悲しそうな顔をしていた。
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    りう_

    DONE11/14逆トリオンリー「月よりのエトランゼ」で展示していた作品です。
    逆トリで晶くんの世界にやって来たフィガロと晶くんが買い物デートして二人でダーツをしています。
    ご都合主義なので、厄災がどうにかなって、二人はお互いの世界を行き来出来るようになっている…という想定です。
    ※ちょっとだけフィガロ親愛ストのネタバレがあります。
    勝者の願い そこそこ人の多い、昼下がりの商店街。自分と同じく買い物に出ている人や外食に来ている人が多いのだろう。
     彼と連れ立って歩くとちらちらとすれ違う人たちの視線を感じた。その視線は、俺では無く隣を歩く人へと一心に向けられている。それはそうだろう、俺の横にはこの国では見かけない珍しい色彩と、頭一つ飛びぬけた長身、それに整った顔立ちを持った麗人が居るのだから。
     そっと斜め上を見遣ると、彼は珍しそうに立ち並ぶ建物たちを眺めているようだった。色とりどりの看板がひしめき合うように集まり、その身を光らせ主張している。建物の入り口には所々のぼりがあるのも見えた。
     その一つ一つに書かれた文字を確認するように、時折フィガロの唇が開いては、音もなく動く。どうやら看板に書かれた文字を読み取っているようだ。
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