退院祝いにと二人で行った食事ではミカグラの酒を一合ずつ一緒に飲んだだけ。
「今日はモクマさんのお祝いなので」と量を飲めないこちらに遠慮したようだ。
終始ご機嫌なルークと食べる飯は、それまで栄養に重きを置いた味気ないものだったことを差し引いても格別だったけど。
退院してしまえばすぐにミカグラを離れる日になった。忙しい日々が始まり、気付けばもう冬。
アーロンはハスマリーに戻り、ルークも復職し、忙しい日々を過ごしているとのことだ。時折連絡はとるが、あれは眩しい夢だったのではないかと思う日もある。
そんな時にチェズレイに言われた。
「今週末にエリントンで行われるニンジャジャンショーの出演依頼、ご興味おありでしょうか」と。
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