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    夷陵老祖にスーツを着せる遊び。全体像ver

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    遭難者

    MOURNING玉蘭と木蓮のはなし
    玉蘭はハクモクレンを指すみたいですが…薄目でお願いします 焦
    「藍湛、知ってたか?玉蘭は東贏で木蓮と呼ばれているそうだ。昔、師姐に教えてもらったんだ。」


    まだ寒さが残る季節。相変わらず美味い天子笑を飲みながら、ほころび始めた白い花弁を見上げる。




    『──阿羨、玉蘭のことを東贏では木蓮というらしいの。』




    そう教えてくれた師姐を思い出す。
    あれは、雲深不知処の座学に参加する少しまえだっただろうか。花の名前をひとつ知ったことで何故そんなに嬉しいのか当時は不思議だったが、あまりにも嬉しそうに笑う師姐見ているとこちらも幸せな気分になったのを覚えている。
    今ならあの時の師姐の気持ちが少しわかる気がする。


    『──違う花なのに、同じ木に使われるなんて不思議ね。』


    「蘭」陵と「蓮」花塢の二つの違う花の名を持つ木がある。まるで両家を繋ぐように感じたのだろうか。普段なら気にならない些細なことに、何やら運命のような縁を感じて嬉しく思ったのだろう。
    いつも優しく俺達を包んでいてくれたけれど、師姐だって幼い少女だったのだ。あの時の師姐は恋をしていたのだと、今ならわかる。


    「木に咲く蓮とは何だか妙だけど、雲深不知処で蓮を見られるとは思ってなかった 1893

    西 門

    MAIKINGポイピク小説機能試し投稿。支部にあげてる忘羨よりも先に人生で初めて書いた忘羨がこれでした。長くなりそうだったので途中で止まってます。序盤も序盤な中途半端なところまでしか書けてません。いつか完成させたい。
    転生要素あり現パロ忘羨(未完)  ──またか。
     藍忘機は目の前の光景に途方に暮れたような溜息を吐いた。またこの夢か、と。
     十五を迎えたあたりからだっただろうか。頻繁に同じ夢を見るようになったのは。
     はじめは音のない世界だった。月も星もない、暗いばかりの夜空のような天井が広がる空間、そこにひとりの男の背が見える。長身だが、痩身の輪郭。黒と赤の道服のような衣を纏い、腰まで届きそうな黒髪を頭の高い位置でひとつに束ね、漆黒の横笛を口許に構えている。しかし、その笛の音は藍忘機の元までは届かない。
     藍忘機はいつも彼の背中を見つめていることしかできなかった。足は根でも生えたかのように地面と一体化し、腕は重りでも吊るしたかのようにぴくりとも動かない。声さえあげることもできず、ただ瞬きを繰り返し、網膜に焼き付けるかのごとく黒い背中をひたすらじっと見つめる。藍忘機に許された動きはそれだけだった。
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