Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    toke_tic

    ・ACCA (リーリウム受)
    ・BADON (エルモ受)
    ・刀(みつよ受)

    雑多アカ→ @toke_tic
    刀アカ→ @toke_tic_tk

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 37

    toke_tic

    ☆quiet follow

    ハトエル

    ##BADON

    Tap to full screen (size:1200x1600).Repost is prohibited
    😭💕💕👏💯🌋🌋🌋🌋🌋
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    高間晴

    DOODLEチェズモク800字。モクさん不在でチェズとルクの会話。■結婚妄想


    「なあ、チェズレイってモクマさんと付き合ってるんだろ?」
     キッチンで夕食の支度の手伝いをしながらルークが訊いた。五人分の皿を食器棚から取り出している。
    「ええ。そうですが何か?」
     まな板の上の食材を包丁でトントンと軽快に切りながら、チェズレイはこともなげに答えた。たぶんアーロンからルークの耳に入ったのだろうと予測する。
     ルークは持ってきた皿を置くと、目を輝かせてこう言った。
    「モクマさんのいいところっていっぱいあるけどさ、決め手はどこだったんだ?」
     チェズレイはほんの少しの思案の後に、至福の笑みを浮かべた。
    「全部、ですかね」
    「そっか~!」
     ルークもつられたように、嬉しそうな満面の笑顔になる。チェズレイはそれが少し不思議だった。
    「どうしてボスは、今の私の答えで喜ぶんですか?」
    「だって、モクマさんって僕の父さんみたいな人なんだもん。そんな自分の家族みたいな人のことを、手放しで好きだって言ってくれる人がいたらそりゃ嬉しいよ」
     ルークのきらきらするエメラルドの瞳が細められる。それを見てチェズレイは、モクマに対するそれとはまた別の「好ましい」と思う気持ちを抱い 842

    高間晴

    DONEチェズモク。チェズの髪を切るモクの話。■ノスタルジーに浸って


    「モクマさん、私の髪を切ってくださいませんか」
     リビングのソファで、暇つぶしにタブレットをいじっていたときだった。スリッパの音が近づいてきたと思ったら、チェズレイがだしぬけにそう言う。モクマは一瞬何を言われたのか理解できなくて、チェズレイに訊く。
    「え? 何つったのチェズレイさん」
    「ですから、私の髪を切ってほしいと言ってるんです」
     チェズレイは、腰まで届くプラチナブロンドを揺らしながら言った。その髪は流れの半ばをモーブカラーの細いリボンでゆるく束ねている。思えば、はじめて会った頃よりだいぶ髪が伸びたものだ、とモクマは感慨にふける。って、そうじゃなくて。軽く頭を振って思考を呼び戻すと、アメジストの瞳が瞬いてふわりと微笑む。――モクマがこの顔に弱いと知った上でやっているのだから、たちが悪い。
     チェズレイはモクマの隣に座り、その手を取って白手袋の手で包む。
    「お願いします」
    「い、いや。人の髪を切るだなんて、おじさんそんな器用なこと出来ないからね?」
     モクマはチェズレイの手を振り払う。下手なことをしてこの可愛い年下の恋人の美しさを損なってしまうのが怖かっ 1901

    高間晴

    DONEチェズモクワンライ「お酒」。
    モさんの好きそうなカクテルを作ってくれるチェズの話。
    ■幸せのカクテルレシピ


    「モクマさん、あなたが気に入りそうなカクテルがあるんですが、一緒に飲んでみませんか?」
     夕食が済んで、食洗機に食器を入れながらチェズレイが訊いた。モクマはキッチンの上の棚から晩酌用のどぶろくの瓶を取り出そうとしていたが、それを聞いて顔を輝かせた。瓶を戻し棚を閉めると、夕食の片付けを終えた青年の傍に近寄ってきて、興味津々に訊いてくる。
    「えっ、なにそれ。そんな素敵なものがあるの?」
    「はい。あなたとこうして一緒に暮らすようになってから、私もアルコールに興味が湧きまして。ネットで調べてみたらいいカクテルのレシピを見つけたんですよ」
     チェズレイはキャビネットから、コーヒー豆のキャニスターを取り出す。
    「ん? コーヒー淹れるの?」
    「ええ。これから作るカクテルはコーヒーを使うので」
     チェズレイがまずはケトルに水を入れ、コンロで沸かし始める。その間そわそわした様子でモクマはキッチンのシンクの縁に手をついて、すぐ隣のコンロ前のチェズレイを上目遣いに見つめる。
    「おじさんが気に入るお酒で、コーヒーってことは……カクテルにするお酒はなんかミルクっぽいお酒なの?」
    「さ 2225

    高間晴

    DOODLE字書きだって洒脱モを書きたかった……というだけのアレ。チェズモク。■オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ


     それは突然の雨だった。
     昨日、チェズレイとモクマの二人はとある国に拠点を移した。モクマがそのセーフハウスの近辺を、どんな店があるのか見て回っていた。
     ――あそこのラーメン屋、うまそうだな。チェズレイはきっとついてきてくれないだろうけど。
     なんて思いながら歩いていく。するとみるみる空が曇って雨が降り始めた。
     まずい、傘なんて持ってないぞ。
     モクマはとっさに青藍の羽織についていたフードをかぶると、慌てて下駄を鳴らしながらセーフハウスに向かってアスファルトを駆け抜けた。雨はどんどん激しさを増していく。確かにスコールが多い国だとは聞いていたけれど。顔に大粒の雨のしずくが次々と当たるのがわかる。
     約二十分の後。セーフハウスの玄関を開けて駆け込むと、チェズレイが慌てて出迎える。
    「モクマさん……! いま迎えに行こうとしていたところで――」
    「ただいま、チェズレイ。いや~いきなり降り出すからびっくりしちゃった」
     言いながらフードを脱ぐと、羽織がだいぶ雨を吸って重くなっているのに気づく。全身濡れ鼠だ。「待っていてください」と言い置いてチェズレイが 1511

    FUMIxTxxxH

    DONEknot for two.

    ED後、チェズレイの手の話です。
    お手て繋いでイチャイチャしてるだけ。
     夕食の香草焼きが美味かった。サラダのドレッシングはモクマが作ったが、こちらも会心の出来だった。チェズレイも気に入ってくれたらしい。
     どこまでもマナーの行き届いた彼が最後までひとくち分残しておくのは、食べ終わってしまうのを惜しむ気持ちの表れだと、今のモクマは知っている。たぶんもう、今のこの世でモクマだけが知っている。


     片付けを済ませると、どちらからともなくリビングのソファに並んで腰を下ろした。テレビも点けず穏やかな静けさを共有する。
     二人では居るが、特に交歓に耽るでもなくただ二人で居る。それが心地好い関係に落ち着ける日がくるなんて、かつては思いもしなかった。決して楽しいばかりではなかった二人の馴れ初めを手繰れどただただ小気味良いばかりだ。
     モクマは晩酌に徳利一本と猪口を持ち込み、チェズレイはタブレットで何やら悪巧みを捏ね回している。しかしお互いに片手間だ。何故なら、ふたりの隣り合った手と手は繋がれているから。チェズレイが求め、モクマが応えた。逆の日もある。時折ふたりの間に発生する、まるで幼い恋人同士のような戯れ。
     ……そんな片手間に、モクマはぼんやりと宙を仰いだ。まだ一杯 4701