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    sannomekun

    DONE彰冬/🍁❄

    『その言葉のその先を』

    ❄誕小説

    ⚠同棲設定&年齢操作
    ご飯の匂いで気が付いた。

    今日のバイトは朝の六時からラストまでだった。冬弥に言っていたっけ。シフトが決まるとメッセージ送っているし、冷蔵庫に貼ってるから大丈夫だろうと思っていたのに。

    エプロンの紐が動いた。

    「彰人」

    一口サイズのおかずをつまみ食いしようとした手が掴まれる。でももう掴んだ(おかずを)のだ。

    「彰人、つまみ食いは駄目だろう」
    「分かってるって」

    小言がくる前に飲み込もうとしてもそうはいかない。

    「冷蔵庫に牛乳とおかずも、少しある」
    「……あぁ」  

    つまみ食いしたことを冬弥は怒っているかと思えどそうでもない。おかしそうに笑って、また卵焼きを巻いていく。

    「お前、オレが教えたらそればっかり」
    「彰人から教わったから、俺は料理を作ることが出来た」
    「ちげーな。オレはきっかけを作っただけだ。そっから作り続けるかどうかはお前次第だろ」
    「彰人から知ることはいつも楽しいし、喜ぶ顔を見るのは俺も嬉しい」

    最近冬弥はこんな笑い方をする。真っ赤な夕日のキッチンで、白いエプロンで彰人から教わった卵焼きを焼いている。

    昨日と同じことの繰り返しで、当たり前の光景なのに、な 1542