一次創作人間に向いてない
注意 暴力・汚物・差別表現が含まれています。この文章は、いかなる場合であっても暴力を推奨するものではありません。
【四月一日 零日目】
一面が青い綺麗な空だった。太陽の熱が爛々と降り注いでいたのだ。それを女は呆然と眺めていた。
視線を緩やかに落とすと女は目を見開いて、たたらを踏んだ。フェンスに背中が当たる。ガシャンと鉄が揺れる音が、遠い地面に急降下した。
脚がすくみ、身体が痙攣したように震える。スマホを落とした刹那、急に重みを失った掌が重力を感じた。
「うあ」
心臓に冷水が掛けられた心地に襲われ、間抜け面で泣いた。時間差で下からスマホが落ちる音が聞こえる。遠い遠い下で、砕け散った小さな機械が見えた。視界の隅には建物の端に乗せている足がある。
20200