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    nameko135

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    nameko135

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    毎日納占26日目。おしまい。
    約1ヶ月、お付き合いくださりありがとうございました!

    #納占
    nana

    ごはんを食べよう26(完)「いつか、荘園に行きませんか」
    「……戻る、ということ?」
    「いいえ」
    ぴくり、と肩を震わせたイライに首を振る。
    イライもイソップの意図しているところはわかっているのだろう。
    それでも条件反射で震えてしまった、というところか。
    イソップは手を伸ばしてイライの手を撫でた。
    重ねたまま、静かに口を開く。
    「僕たちがいなくなったあと、荘園に何があったのか、今では知る術はないでしょう。……それでも、僕らがあそこにいたことは真実です。だから、確かめにいきましょう」
    「そして、お別れをしよう、と?」
    「ええ」
    イソップは頷いた。
    「荘園にお別れを……僕たちが、ここで生きていくために」
    重なった手が、今度はイライの手によって絡められる。しっかりと繋いだ手は温かかった。生きている。
    二人とも、ここで、今、生きている。
    「そうだね、いつか……君と一緒に、荘園に行きたい」
    「……はい」
    イライは微笑んだ。その笑顔があまりにも穏やかで、イソップはその温かさが喉を通ってするりと胃の腑に落ちるような、そんな感覚を覚えた。
    「そうして、帰って来るんです。ここへ」
    「もちろん。それも君と一緒がいい」
    「一緒がいい、じゃないです。一緒、なんですよ」
    念を押すように続けた言葉に、イライがゆっくりと目を瞬かせる。やがてゆるりと細くなった青いが愛しい。
    窓の向こう、少しだけ開いたカーテンの隙間から、星々の光が見える。
    荘園でも、同じ光景が見えた気がする。ずいぶん遠いところまで来てしまったけれど、きっと大丈夫だ。
    今日も明日も明後日も、あなたと食事をしよう。そうして、生きていこう──一緒に。
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    izayoi601

    DONEにょたものを一度は書いてみたくて、典攸♀を書いてみました。女子らしく頑張ってみるロリ体型攸♀と威圧的に見えて優しい典韋殿の身長差カプだと大変たまらないです…ゆっくりどきどきしながら距離を縮めて欲しい…。女子ならではな話にしたくて、個人的には楽しく妄想出来ました。ちょっとだけ彧♀、嘉♀も登場しますがもし宜しければ。
    そのままで。「お待たせ致しました……典韋殿」
    「ん、お……おう……」
    声がした方へ目線を下げれば、走って乱れた深藍色のスカートを制服の襟と共に整えている。
    「別に急がなくていいぜ、待ってるだろ」
    「何事も、迅速対応が肝要です」
    「……そっか、ありがとな」
    冷静な青藍の瞳に見つめられちまうと、どうも胸が騒つく。
    「此方こそ、何時もありがとうございます……宜しいのですか」
    「ん、別に構わねぇよ……わしが勝手に待ってるだけだ」
    「そうですか……申し訳無いのですが、此方としては心強いです」
    無造作に首先まで切った髪、頭も良いことが解る口調で余計なことは喋らねぇ。教室でも髪型だの化粧だの煩く会話するのが女子ってもんだろうと思っていたが、こいつは制服以外全く違う。今迄見たことねぇもんだから、目が離せない。放っておけない理由は、他にもあるんだけどよ。
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