もったいない「燐音はんって、ほんま黙ってたら顔はええのに勿体ないな」
「それ褒めてる?」
同室のジュンはんがしばらく不在という事で、燐音はんが寮の部屋にくつろぎに来ていた。今日は2人揃って丸1日オフの日。コーヒーをいれる為に黙って作業をする恋人の横顔を見ていると、考えていた事が思わずこぼれていた。
「めちゃくちゃ褒めとるよ」
「ていうか喋ってもかっこいいっしょ?」
「もっかい言うたろか?黙ってたら、黙ってたら顔はええで」
「ギャハハ!そんな強調すんなよ!」
先程までは優しく微笑みながらこう……綺麗な顔をしていたというのに、今はどうだ。口を開けば途端に表情も下品になる。燐音はんらしいといえば、確かにそうなのだが。
「つーか突然どうしたんだよ」
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