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    tista_lone

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    tista_lone

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    続きものです。大人設定の流ヤスで、流はNBAプレイヤー、ヤスは公務員でニューヨークに出向中。
    アメリカでアスリートとしても人間としても揉まれ成長を続ける流川。同じくアメリカでプレイする宮城と、高校時代の先輩である安田と会うことになって─────
    という感じです(あらすじ)
    リョ・ヤス・流の三人を書くのがめちゃくちゃ楽しい!

    ただずっとバスケをしていたい。うまくなりたい。
    なんのためにと聞かれたら、よりバスケがうまくなるために、と答えるに違いない。
    一度もそれを疑ったことなどない。
    強くなりたい。自分が強いと証明したい。
    でも本当は──────


    ***


    何かが噛み合っていない。
    トレーナーやコーチとのコミニュケーションは密に取っている。
    エージェントのことも信頼している。
    チームメイトはみな勝ち気に満ち、プロらしく遠慮はない。日々良いプレッシャーと刺激をもたらしてくれる。
    アメリカのプロバスケットボールリーグ、数少ない日本人として活躍する若い流川。
    だけどなにかが空回りしていた。
    流川の人生において経験したことのない感覚だった。
    眠りが常より浅い気がする。ボールの感触がどこか遠い。
    動いているのが、話しているのが自分では無いような感覚がする時がある。
    ここにいるのは本当の自分なのか。

    それは他人が見て分かるようなものではなかったかもしれない。
    幸いプレイには影響はでていないように見えた。だからこそやっかいだった。表向きのパフォーマンスと内心とのギャップが募り、さらに苛立ちと焦りが増す。
    そうこうしているうちにオフシーズンを迎えた。



    ニューヨーク、マンハッタンのオープンカフェの片隅。
    流川楓は、宮城リョータに連れられ懐かしい顔に引き合わされた。
    「大きくなったなあ、流川」
    久しぶりに会った遠い親戚のようなことを言う。
    湘北高校バスケ部時代の先輩、安田。ポイントガード。6番だった。
    仕事の都合でアメリカに出張することになり、ニューヨークに住んで半年ほどになるという。
    「ッス」
    当時よりも高くなった目線から見下ろし、つい昨日会ったばかりかのような挨拶をした。
    「変わんないな」
    そうすると細い吊り目をへにゃとほころばせて笑った。
    ああこんな人だったな、と流川は思い出す。
    気がつくと宮城の隣でニコニコしている人だった。


    「んじゃま、このメンツの再会を祝してカンパイ」
    「コーヒーだけどね」
    「まー酒は今度な。流川が車だし」
    宮城がテーブル中央に寄せた紙コップに、安田もコップを当てる。流川はかまわず飲む。
    何が面白いのか、安田はそれをみて微笑んでいる。
    なんすか、と視線でだけで問う。
    「ほんとデカくなったなーって」
    「お前そればっか」
    宮城はコーヒーをすすりながら、
    「てか、俺に会ったときも言えよ」
    「ええー?俺とそんな変わらないだろ」
    「んなわけあるか!横来てみろ!」
    肩を小突き合う2人を見比べる。確かに身長にそう差はないように見える。が、身体の厚みと筋肉量が桁違いだ。
    宮城は確かにNBAでプレイする選手たちの平均身長からはひと回りもふたまわりも低い。
    だが日頃のトレーニングに裏打ちされた肩と腕の厚み、柔軟なバネと鋼の硬質さをあわせ持つ下半身のタフさは、宮城に実身長以上の迫力を与えている。
    チビのアジア人が、と侮ってきた相手に己の浅はかさを思い知らせる実力は本物だ。
    対して安田。
    「痩せたすか」
    流川は頬杖をつきながらぼそ、と言う。安田は苦笑する。
    「リョータにも言われたな」
    薄手のシャツ越しにも分かる肩は薄く尖り、首と名のつく場所は総じて骨が浮いて細い。
    整髪料で軽くセットされ上げられた前髪はビジネスライクと言えなくもない。
    が、子どものようなつるりとした額があらわになるとかえって幼い印象は拭えない。
    日本でならいざしらず、確実に初見で舐められる外見だ。ここでは。アメリカでは。
    「痩せたっていうか、まあ筋肉は落ちたな。デスクワークだしこんなもんだと思うけどなー」

    高校を卒業して大学を出た安田は、いわゆる公務員になったという。
    公務員と聞くと、役所で窓口業務をするような職員のイメージ以外に浮かばない。大学で土木工学とやらを学んだらしい安田がなぜニューヨークに出向することになるのか、流川にはさっぱりわからない。
    バスケしかやったことのない流川に、ほかの職業の事はあまりよく分からない。
    「こっち来てから仕事内容変わんねーの?」
    「相変わらず。だいたい事務所の中で電話番とか資料作成とか雑用」
    「身体動かしたほうがいいすよ」
    気のない様子で流川は言ったが、本心だった。
    小柄でひょろりと痩せて無防備にヘラヘラと笑う安田はこの街で浮いているように見えた。
    大丈夫なのかこの人、と率直に思った。
    「俺の行ってるジム紹介してもいいですけど」
    「お前の行ってるとこ会員料クソ高いじゃん」
    うえ、と宮城が首を振る。
    「ジムもそうだけど、ヤスお前もっとメシ食え」
    「食べてるって。バランス考えて自炊してるし」
    「バランス良すぎなんだよ、もっと肉食え。偏れ」
    宮城が流川に指を突きつける。
    「お前もだぞ、流川。めんどくさいからってデリバリーとか、そのへんの屋台の味の濃いもんばっか食ってんなよ」
    「……」
    これで何度目かの食生活の改善の指摘。
    最近の流川の生活はトレーニングと睡眠に振り切っており、食事に割くエネルギーがない。デリの注文表で目に付いたものを頼むか、ジムの帰りがけにある屋台で適当に買うか、なんならプロテインだけでもいい。
    汗をかいて身体を疲れ果てさせ、夜は気絶するように眠る。何も考えずに済むから。
    ……マネージャーがいた頃はこんなふうじゃなかった。
    そこまで考えて、思考をシャットアウトするように流川は目を閉じる。
    「毎日作れとは言わねえけどさ。ヤスに料理教えてもらえ、せっかく同じアメリカに住んでんだから」
    口調は軽いが、宮城の視線は真剣だった。
    ここにきて流川は、宮城の意図にうすうす気がついた。
    心配してくれている。
    流川の不調に気がついて、それとなくコミニュケーションを取ろうとしている。
    過去の先輩である安田も巻き込んで、孤独にさせまいとしている。
    「……」
    ありがたいと思う一方、気遣うような視線が疎ましいと思ってしまう。安田の笑顔も能天気に感じてしまって苛立ってしまう。
    今までそんなふうに感じたことなどなかったのに。
    陽射しが眩しい、というふりをしてまた目をつぶった。

    ***

    三人が集った日の、そのさらに数日前。

    「流川の調子が悪い?」

    宮城のアパートメントのリビングで、ビールのボトルを受け取りながら聞き返した。
    安田がソファに腰を下ろすと、宮城もどっかと隣に座る。
    「試合中継見てたけど、そんなふうには……」
    「あーまあ成績はな。そんでもシーズン後半は怪しかったぜ」
    自分も栓を開け、カチンと安田の瓶に当ててひと口あおる。
    「じゃなくて、なんつうかな」
    唇を尖らせ、落ち着かなそうに膝を指で叩く。
    言いづらそうにしている横顔を、安田は飽きることなく見ながら待つ。
    耳に空いたピアスの穴がすいぶん増えた。繊細な少年の面影はすっかりなりを潜め、がっしりとした精悍な男の顔つきだった。
    なのにふとした時、何度も隣で見てきたあのムスッとした問題児の表情に戻る。

    「オメー、なーに笑ってんだ。マジメな話しようとしてんのに」
    「ごめんごめん」
    見つめすぎた。安田は宮城が話し出すのをいつまでだって待てるが、今回は助け舟を出したほうがよさそうだった。
    「チームの人間関係でなんかあったとか?」
    流川に限ってそんなことがあるだろうか、と思いながら聞く。
    徹底して無愛想で無表情なため初対面の印象はおおむね悪いが、逆に言えばそれさえ乗り越えればあんがい素直な男だ。
    聞けば応えるし、意外とノリがいい面もある。率直すぎる物言いは、まあプロのスポーツマンとしては美点だろう。
    「そうっちゃそうかな……」
    ほかに誰もいないのに、宮城は顔を寄せ気持ち声をひそめる。
    「まあ、有り体にいや金銭トラブル」
    「え」
    「金を持ち逃げされたんだと。失踪した元マネージャーに」
    ごくっ、と喉が鳴る。なんだか込み入った話になってきた。
    「それ、俺が聞いていい話なのか?」
    「まあ知ってるやつは知ってる話だし、あいつも大した額じゃないって訴訟する気もないみたいでさ……。お前なら大丈夫と思って話してるけど、一応シーな」
    口の前に指を立てる。
    それが数ヶ月前。金を持ち逃げされた詳しい経緯は聞いていないものの、とにかくその件あたりから流川に違和感を見いだし始めたのだという。
    「いつも以上にボーッとして眠そうだし、心ここに在らずって感じかと思ったら、イライラしてんのをガマンしてるみたいなツラしたりな」
    前髪をガシガシと掻く。
    「……心配だな」
    「自分で気がついてるのか知らねえけど、アイツ結構こたえてんじゃねえかと思うんだよな」
    NBAプレイヤーがチームやスポンサーと交渉するためにマネージャーを雇うのは一般的だ。その業務は身の回りのサポート、試合やイベントの調整やメディア対応など多岐にわたる。
    チームを介さず個人的に契約を結ぶため、選手との信頼関係の強さはひととおりではないという。
    そんな存在に、預けた金を持ったまま連絡が取れなくなったというのだ。
    混乱、抜けた仕事の穴を埋める時間的ロス、試合に響かぬよう平常心を保とうする精神的負担。
    なにより、信頼を裏切られた悲しみ。
    それらが流川の心に影を落とし、いずれ体調とプレイにも影響を及ぼすのではないかと宮城は心配していた。
    「何があったんだろ」
    「さーな。俺が知ってるのもこんくらいだ。あのヤロー相談にすら来やがらねえ、あんな薄情なヤツだとは思わなかったぜ」
    宮城は何かにつけて流川と連絡を取り、それとなく水を向けてみるものの自分から話そうとはしないのだという。
    「リョータに心配かけたくないんだよ」
    「いまさらだろ」
    ふてくされたような横顔。
    「こっちに来たころは水の買い方も時刻表の読み方もわかんなくて、なにかっちゃあ『キャプテンこれどうすんすか』って投げてきたのによ」
    「あはは。なんか目に浮かぶな」
    先がけてアメリカに留学していった宮城に、流川は最初はずいぶん頼ったらしい。
    だからこそだろう。
    「世話になったから、リョータにはプロとしての自分を見てもらいたいんじゃないか。
    同じリーグで戦う相手に弱いところは見せられないって思ってるのかも」
    宮城は唇をへの字に曲げ、これ以上ないくらい渋い顔で呻いた。
    「……かわいくねえ~……」
    安田はそれを見て弾けるように笑う。
    「あーいうとこがカワイイと思ってるくせに」
    と言ったら、肩を拳で叩かれた。


    シャワーを借りたあと、勝手知ったる宮城の寝室でキングサイズのベッドに寝転んだ。部屋の電気を消してきた親友が隣に身体を並べてくる。
    「ヤス、お前も流川に会わねえ?」
    「俺も?」
    暗闇の中、隣の宮城に首を向ける。
    「来週軽く会う約束してんだよ」
    「もちろん会いたいけど……こういうとき俺でいいのかな」
    先ほどの金銭トラブルの話を聞いたばかりだ。シリアスな状況に置かれた後輩を励ましたいという気持ちはあれど、プロの世界にも流川の私生活にも無関係の安田が、なにを言ってやれるのだろう。
    「俺、部外者じゃないか?」
    「だからだよ。たぶん俺だけじゃダメなんだ」
    軽く握った宮城の拳が、安田の胸にトンと置かれた。
    「アイツの昔を知ってて、なおかつ闘う相手じゃなくて、ツッパる必要のない関係があったほうがいい」
    シャリ、と髪の毛がシーツを擦る音がした。宮城があの強い瞳でこちらを見つめているのが分かる。安田はまだ暗闇に慣れない目で見返す。
    「べつにカウンセリングしてほしいとか、そんな大層なことじゃねえんだ。一緒にメシ食ったり、今日あったどーでもいいことを話したりするとか、そういうのがあるだけでいいんだ」
    「……そっか。そうかもな」
    安田も拳を軽く当てる。
    「りょーかい。任せろよ、キャプテン」
    「おー頼むわ副キャプテン」
    暗闇の中で顔を見合せて、ぷはっ、と二人同時に笑った。

    ***

    ランニングマシンを止めてジムの窓を見ると、外はすっかり暗くなっていた。
    「……」
    流川はイヤホンを外す。滝のように流れる汗に気が付きタオルで拭う。いつの間にこんなに遅い時間になっていたのだろう。
    ジムのトレーナーに軽く挨拶をしてシャワールームに向かう。
    汗を流していると空腹に気がついたが、なにを食べたいとかいう欲求が全く湧かない。やがて面倒になり、まあいいか……となる。毎度のことだ。
    ちゃんとしたメシを食え、という宮城の言葉が脳裏にかすめる。ちゃんと。ちゃんとしたメシってなんだ。今の流川がちゃんとしていないのはわかるのだが。

    ぼんやりと頭の中でぼやきつつ帰り支度をする。
    車の鍵を手の中で弄びながらジムの駐車場へ向かうと、人影があった。
    こんな時間に来る利用者がまだいるのか、そう思いながら通りすぎる。と、
    「あ、流川」
    「─────センパイ?」
    ぽつねんと立っていた小柄な影はつい先日会った男、安田だった。

    「……に、してんすか」
    こんな時間にこんなとこで。
    ジムの控えめな常夜灯の下では安田の顔はよく見えない。
    安田は慌てたように片手をぱたぱたと振る。もう片方の手は何やら重そうな袋を持っていた。
    「あ、えーと、渡したいものがあって、仕事帰りに寄ってみたんだけど。こないだここのジムの会員って言ってたし」
    確かに言った。一応名刺も渡した。
    「流川がこないだ乗ってた車が停まってたから、あー今日来てるんだと思って、ちょっと待ってみたんだけど……」
    「いつから」
    「別に、ついさっき」
    嘘っぽいな、と直感で思った。なぜかは分からないが、ここで長い時間立っていた気配がした。
    この間カフェで見た時とおなじ、痩せたこどものような風貌。
    この辺りは高級マンションが並ぶ地区で治安は悪くない。
    とはいえこの風体の異邦人が、この時間までひとり人待ち顔で立っているところを想像すると、あまりにも頼りなげでぞっとした。
    「ごめん、待ち伏せなんかして。ストーカーみたいだな」
    流川の沈黙をどう受けとったのか、安田は気まずそうに苦笑した。
    「とりあえず今日はこれ渡したかっただけだから、またな!」
    そういって、持っていた袋を強引に流川の手に渡し、駐車場とは反対側に走っていこうとする。
    「車は」
    「えっ?ああ、地下鉄と歩きで来たから。じゃあ」
    「は」
    まさか地下鉄と徒歩でこれから帰る気か。
    流川は来たばかりのころはよく利用した地下鉄を思い出す。
    全体的に薄暗くて死角が多く、酔っ払いやひったくりなどのトラブルを見聞きすることは枚挙に暇がない。
    190cmを優に超える流川でさえ、知らない男に突然英語でなにごとかをまくし立てられたことがある。
    当時は何を言われているかはわからないながら、侮辱されているのだろうことだけはわかった。
    この街で異邦人であることはこういう事なのかと思った。
    まして小柄な安田など。
    「センパイ家どこ」
    「チャイナタウンの方だけど……」
    ここから30分程度の地区だ。遠くはないが。
    車で家まで送る、と思ったが、いかんせんあの辺りには土地勘がない。バスケ漬けの毎日を送る流川はジムやバスケコート、チーム本部など決まりきった場所にしか車を出さないのだ。夜間に慣れない道を走るのは気が進まない。
    タクシーは。いやこの時間帯のタクシーもハズレを引くとろくでもない目に……

    ………………。
    めんどくさくなってきた。

    流川は思考を放棄した。
    「ウチ近いんで来てください」
    「えっ」
    「夜危ないから泊まって、朝タクシー使って」
    「あ、いや、そんな。悪いだろ急に押しかけちゃ。大丈夫、今までだって普通に……」
    「いーです別に」
    「で、でも」
    「乗って」
    ここで押し問答する気はない、と言うように語気を少し強める。
    あう、と小さく呻いた安田は戸惑っていたが、それでも有無を言わせない調子の流川に折れ、申し訳なさそうに後部座席に乗り込んだ。
    ハンドルを握りながら、少し強引過ぎた、と思う。
    安田とて成人男性で、少なくとも半年はこの街で働いて生活しているのだ。流川が出しゃばるようなことではなかったかもしれない。
    とはいえかつての先輩ではあるし、恩義のある宮城の友人を危険とわかっている夜道に放り出すのは気が引けた。
    バックミラー越しに安田を見る。
    白い横顔はあどけなく無防備で、高校の頃となにも変わっていないように見えた。
    それは唐突だった。
    ざわりと胸が騒いだ。視界に黒いもやがかかったような錯覚に陥る。
    苛立ちに似た感情が心の中に湧き上がり、舌打ちをしそうになった。

    (この人は……)
    どうしてそんなに変わらずにいられるんだ。
    なぜそんなに弱いままで─────

    「……流川?」

    はっとした。
    車を発進させず前を見続けている流川を不審がったのだろう、安田の控えめな呼びかけで気を取り直した。
    頭を振って思考を止める。
    「─────……?」
    何を考えていたのだろう。さっきまで確かに感じていたことが白昼夢のように消え失せた。
    まただ。これまで感じたことの無い不穏な感情がひととき心を覆い、そしてその正体を掴む間もなく消え失せる。
    俺はいったいどうしたと言うんだろう。
    「……スンマセン、行きます」
    流川はぼそりと返し、いつもより強くアクセルを踏む。そうすることで不安を後ろに置き去りにできるとでもいうように。


    つづく


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