前作も鑑賞しており、歌舞伎もこれで2度目というまだまだ初心者。その時は花道とは反対の通路側に座っており、自分の横を膝丸が駆け抜けていってから心を奪われて2年経ちました。前から3列目というとんでもない席をご用意され、あんなに役者さんの目鼻立ちがくっきり見えたの初めてでした。い、いるー!(至極当たり前)
イヤホンガイドはなしで鑑賞。目が忙しくなるのが分かりきってたので、耳まで神経使える気がしなかった。
ストーリーはサイトのあらすじを読んだだけで正直あんまりピンとは来てなかったんですが、劇中で兄者が説明してくれたのを聞いて(あっ鎌倉殿ですね)となりました。なお実朝暗殺回と最終回だけ視聴という変な見方をしていたので、(生田斗真の仲章と山本さんの義村ね)とそこだけイコールで結びつきました。言われてみたら松也さんも出てた。
クライマックスの全員戦闘、花道に三日月鬼丸vs
羅刹でステージに時間遡行軍vs他の皆様で圧倒的に目が足りない。距離が近いからこそ起きた贅沢な悩みでもありますが、あれほど目玉に全景スクリーン機能欲しいと思ったことないです。
陸奥守さんを先にバーッと話します。
審神者様から招集かけられて全員集合からの陸奥守さん名乗りでもうHPが半分ほど削られました。
煮たか先生のファンアートですでにものすごく鋭くエグい矢が胸に刺さってたんですが、声聞いたらさらに奥へ食い込んでいきました。あれはいかんぜよですほんとに。あんなん惚れない方が難しいですって。
で、花道からはけていく時に銃へ視線を落としていたのがハッキリ見えてさらに追撃。あ〜元主に想い馳せてる〜刀ミュ観たあとだとさらに沁みる〜……
たぶん今までのメディアミックスでいったら花丸と活撃個体を足して2で割ったのが一番近いかなという印象。吾妻鏡が全然読めなくてグギーってなってたり(プーさんのミームっぽかった)、ついうっかり未来のこと話して「やまった!」みたいな顔して、膝丸にどでかいため息つかれたあと若干置いてかれたり。
いわゆるお調子者タイプで、(ああ陸奥守さんって本来こういうひとだったな)と色んな薄暗い闇を付け加えてる私大反省。
で、前作みたく三日月vs歴史人物の展開になったら、三日月との共闘は厳しいかもなと思っていたら全然そんなことなかった。バリバリ共闘してた。ありがとう。おそらく誰よりも低めの重心で戦闘してて、敵に向ける視線の鋭さがまた刺さる。分かる、そういう顔してそうだもの。
2部で皆お揃いの浴衣を着てくるんですが、陸奥守さんがいつものガバガバ胸元でどこ見たらいいか分からなくなりました(顔見ろ)
少しでも着崩れたらまずくないかというくらいまでガバガバだったので、ほんと目のやり場に困りました。でもありがとうございますという気持ちもあって嫌な審神者だなと自分にちょっとモヤモヤ。
そしてよさこい。割にというかかなり体躯がっしり陸奥守さんなので、よさこいの漢気が映えること。一緒に唄われてた歌に「坂本龍馬の〜」とがっつり元主の名前入ってて、一体どんな気持ちで舞を捧げているのかとざわざわしました。設定自体は任務成功を祝うためのものですけど、それ以外何も想わず舞ってるわけないしね……。
実朝も、最初は本心を隠してひらりとかわす言動が多い……あれっだいぶ陸奥守さんだな……。
膝丸が倩子姫に真実を教える時に、障子に影が出てきた時は最初時間遡行軍かと思ったんですが、実朝出てきてイヤーッてなりました。
でも普通なら「そんなんなってたまるか」と抗いそうなところを、描写はされずとも葛藤したであろう末に受け入れたの、私が今まで見てきたメディアミックスでは初めての歴史人物だったので、もう八幡宮の階段シーンは涙腺が危なかった。
全然関係ないんですが、松也さんが坂本龍馬好きなのを知ってる(坂本龍馬展で音声ガイドもされていた)ので、いつか陸奥守さんメインのストーリー展開あるんじゃないかと少し震えている。どうするよ、松也さん龍馬役で対決とかになったら。情緒は死ぬが絶対見たい。いやでも三日月と兼役したら主役クラス×2だからかなり難しい話ではある。その時がもし来たらひと思いにやってください……。
そして2年間心奪われた膝丸。やっぱり声がそのまんますぎてどうなってるのか。
そしてまさかの役回り(関わりのある人物にスレスレまで近づく)にヒョエーとなりました。ミュ膝丸は双騎無料配信と乱舞祭でしか見ていないので、がっつりストーリー(本編)に絡む膝丸を見たのは歌舞伎が初。
実際の繋がりは薄いとはいえ、源氏最後の血筋であった実朝の心を推し量りたくて直撃してしまうの、真っ直ぐ真面目な弟丸らしいなと……。
兄者に名前をしっかり呼ばれたことにも気づかないほどに頭がいっぱいなの、可愛かったです。
雪降る八幡宮の階段を降りていく時に羅刹に襲撃された実朝を守ろうとして転がり落ちていった時は、(まさか本物の階段落ちをこの目で見れるとは)とざわつきながらも息を呑んだんですが、痛みに耐えながら実朝の元へどうにか近づいて、実朝の頷きの後に刀を突き刺した時はもう、会場全体がヒュッとなりました。その後実朝の最期に幕がおりるまで、すすり泣きもちょっと聞こえたような気がします。
全てがまるく収まったあとに兄者からいつものように名前を忘れられて、「兄者ァ……」と鳴いた(鳴いた?)時はアラァとついにっこり。
余談ですが、観劇の余波で自分の本丸にいる弟丸をすぐさま修行に出しました。帰ってくるの待ってます。
そして髭切。前回は兼役だったのもあって出番は控えめでしたが、今回はがっつり兄者でした。鬼丸のサブ的な役回りが多めな印象でしたが、そういや回想あるんでしたね……未回収ゆえ気づかなんだ……。
弟丸が陽・動(ひとの目に見える所でたくさん動いたり考えたり)なら、兄者は陰・静(暗躍とか弟への警告とか)でバランスのとれた兄弟でした。
表にあまり出しはしないけど、決める時は決める兄者が好きです。ありがとうございます。
ここの兄弟と実朝・頼家兄弟の対比が対照的で、実朝が兄について語った時、兄者はどういう心情で聞いていたんでしょうね……。
加州の評判はいっぱいTLに流れてきてたんですが、声帯ふたつあるんですか。2部の舞で浴衣着てた時の、身体の線の細さに思わず2度見しました。でもその華奢さがさらに加州みを増している。いつか軽装着てほしい。
倩子姫の方も、弟丸から実朝の命運を知らされた時の打ちひしがれた演技にこちらも心が痛くなりました。実朝を送り出して、「また来世でも結ばれようぞ」と言われてから泣き崩れるのもまたイ"ーッ(急な語彙力の死)って感じで……頼むから来世ハピエン子沢山でいてくれ……。
三日月さん。兼役なのもあって出番は控えめでしたが、隊長(なのか?)としてしっかりまとめあげてる印象でした。前作に引き続いて、まだあまり胸の内に苦しみを抱えてないタイプだったので、どうかこのまま健やか穏やかに過ごされてほしい。
そして2部の舞で伊達男を演じ、想像の5倍くらい大股開いてました。見えてしまっていいのか分からない部分にもつい目がいってしまい、ワ!となりつつ視線の軌道修正を何度したことか。何気に新衣装だったので、(衣装持ち宗近……)と安直すぎる思いつきが降ってきました。
鬼丸さん。まだまだ育成中なので全然性格を深く知れてないんですが、思ってるより周りを気にかけるひとなんだなという印象を受けました。陸奥守と加州が鎌倉時代に詳しくないだろうから説明してやるとか、弟丸に呼び止められた兄者を見て単騎で羅刹を追ったりとか。天下五剣や粟田口といった内輪にいるひとに対しては割と素っ気ない感じだけど、輪の外に対してはそうでもないのか……? 育成やら回想やらで得られる情報なのかすらも分かっていないんですが、知見を改める機会になったなと。
2部の連獅子、角にふわふわが巻き付きそうで扱い大変だろうなと思いました。あと割とノリノリで同田貫のバックダンサー務めてて、もしかして陽気個体なのかもとか。
帰還後に陸奥守さんの顔と実朝の顔がうっすら重なって、思わずミ"ッ……てなりそうな弟丸を思い浮かべながら、ひとまずここまでにしときます。