彼氏の目の前で寝取る幼馴染の影日「先輩、おれんち今日誰もいないんです…」
ちょっと照れながらコソッと小声で打ち明けると、先輩は「まじで?」とおれの顔を見下ろす。
「マジです、だから…」
「じゃあ…色々買っていかないとなあ」
泊まりに来ませんか、とおれが言うより先に意味ありげな顔でそう言われて、ちょっとテンション上がった。
先輩に「付き合っちゃう?」って言われたのが2ヶ月前。
大学生になって初めてのカレシに舞い上がってるところに、家族が遠方の親戚の家に行くって言うから、今まではおれも一緒に行ってたけど今年はバイト休めないって言っておれだけ留守番することにした。
だって、ラブホ代浮いてエッチし放題のこのチャンス逃すわけにはいかないじゃん。
そんなわけでピザとケンタとゴムとローションの入った袋をぶらさげながら誰もいない自宅にカレシを連れ込んだ、夏の夕方。
「へ〜翔陽の部屋、和室なんだ」
おれの部屋に先輩がいるのドキドキするな〜とか思いながら「そうなんです洋室は妹に取られちゃって」と話す。
あんまりまともに使ってない勉強机の上に食べ物の入った袋とアレの入った袋を置いて、まだ夕飯には少し早いけど、と思ったら、先輩に後ろから抱きつかれた。
「和室ですんの興奮する」
「えっ、も、もぉ〜」
エロい声で囁かれて、あっもうシちゃいますか、シちゃうよな、やった〜とか思いながらも「気が早いですってばあ」とかもじもじしつつ脱がされやすいような体勢を整えていると、いきなりスパァン!と襖が開いた。
えっ!?と驚いて見ると、そこには…
「おい日向お前また玄関の鍵閉め忘れてんぞ」
「と、飛雄!?」
隣の家の高校生、飛雄が立っていた。
ババっと慌てて先輩と体を離しつつ、「な、なに!?どうした!?」と思いっきり動揺してしまう。え、今エロいことしようとしてたのバレてないよな?
「こないだ借りたやつ返しに来た。さっきお前が帰ってくんの窓から見えたから」
「あ、あ〜!それな〜」
ていうかお前いつも勝手に家上がるのやめろって、と言いながら飛雄が手に持っている漫画雑誌に手を伸ばした。なんか昔から漫画は飛雄と交互に買うのが習慣付いてるんだよな。
雑誌を掴んだおれに、飛雄は手を離さずにじっと先輩の方に視線を向ける。
「あ、この人は大学の先輩で〜、先輩、こいつはおれの幼馴染っていうか、年下なんだけどまあ家が隣だから昔から一緒に遊んでて」
まあ当然、彼氏だよとは言えないし、先輩のことも飛雄のことも無難に紹介するよな。
先輩は急に現れた飛雄にびっくりしてたけど、おれが紹介すると笑顔で「そうかよろしくな。ていうか背高いな〜!」って挨拶してくれて、いやーさすが先輩ってこういう時の対応力高くて助かる。まあちょっとチャラいけど、社交的なとこが魅力なんだよな。
「……」
一方飛雄は先輩とは真逆のタイプ。社交的どころか超無愛想で、せっかくイケメンなのに無愛想すぎて小学生の頃は女子に怖がられてた。中学からはもう学校でかぶることがなくなったから直接見知ってはいないけど、本人の話とかおばさんの話とか聞くにまあ小学生の頃と大差ないみたい。
おまけに一応年上のおれのことを「おい」だの「ボゲ」だの言うし、さっきみたいに鍵閉め忘れてるとか(まあそれはおれが悪いんですけど!)色々口出ししてくるんだよな。
でも気は効かないけど優しいところもあるし、態度はデカいけど誠実で真面目な性格なんだ。
「おい、飛雄っ!先輩すみませんこいつ無愛想だけど悪気はなくって…」
挨拶するどころか先輩を睨みつけるみたいな飛雄に焦って場を取り繕おうとしたその時、
「うわっ!?」
ぐいっと身体を引かれて、飛雄の腕の中に抱き込まれてしまった。
「何してたんすか」
えっ、な、何?
「家族いない時に勝手に上がり込むの良くねえと思います」
は、はあっ!?ちょ、何言ってんのお前…!?
先輩もびっくりして「え?」ってあっけに取られちゃってんじゃん…!
「お前も簡単に他人家に入れてんじゃねえぞ」
「いや他人って…っんんーっ!?」
先輩は他人じゃなくて彼氏だしつーかお前に怒られる筋合いなくね!?と思った瞬間、がつって顎を掴まれて、ぐいって顔持ち上げられて、
ちょ、ま、き、え、
なんで飛雄にキスされてんのおれ!?!?
「なっ…何して…っ」
先輩がおれと飛雄を引き離そうと伸ばした手を飛雄はあっさり躱して、おれを腕の中に捕まえたまま服の中に手を滑り込ませてくる。
「日向にエロいことしようとしてたんだろうけど」
するすると這い上がって来た手に胸を掴まれて、揉みながら乳首を摘まれちゃって…
「っあ…」
思わず、変な声が出てしまった。
だ、だって、なんか触り方がその…
「俺の方がこいつのことよく分かってるんで、引っ込んでてください」
「あっ、ん、ん…っ!」
またキスされながら胸を弄られて、いきなりわけわかんない状況になってるのに、身体はゾクゾクしてきちゃう。
だって、だってなんかこいつ触るの上手い…!
先輩に触られてもこんなビビビってなったことないのに…!
なんで?なんで!?
こいつもしかしてエッチ上手い!?
えっそんな相手いるように見えなかったんだけど!?
いやおれだって飛雄に彼氏できたとか言ったことないし、飛雄もおれが知らないだけでなんかそういう…そういう経験はある…っていうか豊富…ってこと…?
え、なんで…なんかすごいもやっとするけど気持ちいい…
「しょ、翔陽っ!どういうことだよ!」
あっしまったつい目の前に先輩がいること忘れそうになってた。
だってなんかいろいろ衝撃的すぎて正直先輩どころじゃないっていうか…いや彼氏だぞどうでもよくはないだろおれ…でも、でもさあ…
「どうもこうもねーよ、見たらわかんだろ」
べろちゅしてた口を離した飛雄が先輩に悪態つきながらおれの股の間に膝を割り込ませてきて、思わずエロい声が出ちゃった。
だって、おれのそこはもう、キスと胸だけで…ビンビンに、なっちゃってて…
うわわどうしようおれ先輩とエッチしてて胸だけでこんなんなったこと…多分、ないのに…
「俺のがイイってことだろ」
気が済むまで見とけ、と言って飛雄はまたおれの口に舌を入れてきて、胸をもみながら膝を揺すっておれの無抵抗の股間を刺激してくる。
飛雄に後ろから攻められながら反応してる体を先輩に全部見せてる状態で、先輩が呆然とおれの姿を見てるのが分かる。
なんで…なんでこんなことに…って思っていても、おれは飛雄を拒絶することもなくされるがままに「彼氏」の目の前で飛雄の行為を受け入れてしまっていた。
「日向」
飛雄に耳を舐められながら囁かれる。
同時にグッとお尻に硬いものを押し付けられて、ゾクゾクした。
え、うそ、これ、飛雄の…?
「あっ…お、おっきぃ…!」
思わず口からそう漏らしてしまった。
だって、だって、ゴリゴリ当たってくるのが、もう、その感触だけで大きいって分かるぐらい…すごい…
飛雄は「正直すぎだろ」と笑っておれの手を掴んで後ろに回させる。
そのまま飛雄の服の中に入れられて、パンツの中で真上を向いてるそこを握らされた。
「あ、すご、飛雄…っちんちん、おっき…」
熱くて硬くて、太いそれを握らされて思わず長さも確認するように手を上下に動かしてしまう。
どうしよう、すごい、おっきい、これが飛雄の…
「は、エロ…」
おれの首筋に噛みついた飛雄がおれのパンツを脱がして、畳の上に落ちたそれを足で払う。
その脱ぎたてのパンツは先輩の足元に行ったけど、おれはもう、そんなことより飛雄のことで頭がいっぱいになっちゃって…
「あっあっ、や、あ…っきもちい…っ」
飛雄の手がおれの丸出しになった下半身を這って、反り返って興奮してるちんこを指ではじく。
ぷるんっとはしたなく揺れるそこはもう濡れていて、そのことにも興奮しておれの手はますます積極的に飛雄のちんこを擦り立てた。
「欲しいか?これ」
おれの手の動きに合わせて飛雄が腰を揺らす。
その仕草と声に、もう頭の中は飛雄のセックスでいっぱいになった。
「ほ、しい…っ飛雄の、ほしい…っ」
ねだると飛雄が机の上の袋に手を伸ばして、家に帰る前に買ったローションとゴムを取り出す。
あれ…おれ、誰と使う気だったんだっけ…
なんてぼんやりと思ったぐらい、もう、目の前にいる先輩のことなんてどうでもよくなっちゃって…
それより何より、飛雄が欲しい。
飛雄にめちゃくちゃにされたい。
「よく見せてやれよ」
トロっとした感触がお尻に広がって、ローションがたっぷり垂らされていく。
飛雄がおれの脚を持ち上げるように抱えて、反射的に後ろに腕を回して飛雄の髪をくしゃりと掴んだ。
「お前が誰のものか」
低く頭に痺れるような声にゾクゾクと身を震わせると同時に、片足が浮いて晒されたアナルにぬぷっと熱いものが押し込まれる感触がした。
あ、あ、来る
飛雄の…来る…
「は、あっ…あ…っあああ…っ」
ぐにゅっと押し広げられる感触に声が震えて、そのままぐぷ、ずぷ、と奥に入ってくる、熱くて太くて、硬い…
「あ、あっ…飛雄の…飛雄のちんぽ…っ入ってくるぅ…っ」
ぶちゅっとはしたない音を立てて奥まで入ってきたそれに、片足で立っていられなくて腰が震える。
その脚を掴んで持ち上げられて、いよいよ両足が宙に浮いた。
「はあっんっすご、あっ、すごい、すごいよぉ…っ」
「何がどうすごいんだよ」
ばちゅ、ばちゅ、と下から串刺しにされるようなピストンにされるがままになる。
両脚を左右に広げた状態で、ぷるぷる揺れる自分の股間がみっともなくてそれも興奮する。
「飛雄の、ちんぽ…っすごい…っおっきい…っ奥まで来てるぅ…っ」
「奥好きか?」
「好きっ、好きぃ…っこんなの初めて…っああ…っ」
飛雄の満足げな「だとよ」と誰かに自慢するかのような言葉に、気持ちよくてそのことしか考えられない頭がぼんやりと「そういえばなんでこんなことになったんだっけ」と思う。
飛雄がおれとこんなことするなんて考えたこともなくって。
なんでだっけ、でもうれしい、飛雄にこうされるの、うれしい。
「他の男なんかいらねえだろ、俺だけにしとけ」
飛雄がオスの目でおれを見てることがうれしい。
飛雄がおれを独占したがってることがうれしい。
だから、もう、他のことはどうでもいいや…
「ぅん、あっ、んっ飛雄だけでいい…っ飛雄がいい…っあ、んああ…っ!」
激しく揺さぶられながら気持ちいいところを強く突かれて頭ん中真っ白になってイっちゃったおれの精液が、誰かにかかったように見えたのも、もう、どうでもよくなってしまった。
「っあー…、すげ…」
「も…無理…」
どしゃ、って勢いでのしかかってきた飛雄がずるっと抜けていって、お互い荒い息をつきながら余韻に浸る。
何回イったかわかんないな…畳の痕めっちゃついてそうだし…
ていうかおれもだけど飛雄まじ絶倫…
ってとこまで考えて、ハッとした。
「まって!?何してんのおれ!?」
上に乗っかってる飛雄を押し除けて部屋を見渡す。
そう、おれって今日はお付き合いをしてる初めてのカレシを家に連れ込んだはずだった。
夢中になっててすっかり忘れてたけど。
カレシとエッチしまくるはずが何故か突然乱入してきた飛雄とエッチしまくった。
「先輩は!?」
姿形も見えない「彼氏」の所在を確認するおれに、飛雄が興味なさそうに「帰ったんだろ」と言う。
いやいや帰ったんだろって…いやまあいないんだからそうなのかもしれないけど…
「あいつすげーポカンとして見てたぞ、お前のこと」
戦意喪失ってこういう状態を言うのかって思った。なんて他人事みたいに言う飛雄に、正直言いたいことは山ほどある。
山ほどあるけど。
「お前さあ…なんでこんなことしたんだよ…」
なんかもうとにかくおれが一番知りたいのはそこだった。
だっておれたちずっと歳の離れた幼馴染ってやつで、それ以外のなにかなんて今まで一度もなかったのに。
飛雄をじっと見つめると、飛雄はしばらくおれから目を逸らしたり「あー」とか「んぐ…」とか一人で唸ったりしてから、もう一度こっちを見て、不貞腐れたように言った。
「取り返したかったから」
ぶすっとした顔でそう答える。
ぶすっとした顔しててもイケメンなのってずるいよな。
「大学入ってから…お前がオトコできたってことは、なんか、分かってた。お前分かりやすいから」
ハァ!?分かりやすい!?
え、おれそんなバレバレだった…!?
え、どこまでバレて…親とかにはバレてないよな…!?
「んで今日お前が家に連れ込んでんの見て…すげーイラついて…俺の方が絶対好きなのになんでそんな男なんかとって思ったら腹立って…」
え?好き?
今好きって言った?
おれのこと?
「飛雄、お前…おれのこと好きなの…?」
びっくりして思わずそう言ってしまうと、飛雄はハァ?って顔して、
「んぶっ」
おれの顔面を乱暴に掴んだかと思うと、そのまま乱暴にキスをして、
「好きじゃねーとこんなことしねえだろ」
と、もっとぶすくれた顔になった。
いやお前、好きならもっと好きっぽいアプローチあんだろ…好きだからいきなり襲う奴があるか…それも彼氏の目の前で…
って、思うけど。めっちゃ思うけど。
こいつのこういうめちゃくちゃなとこ、嫌いじゃない自分がいるし。
何よりおれ、飛雄がおれのこと好きなんだって事実だけで、
今、めっちゃくちゃ嬉しくなっちゃってるぐらい
飛雄のこと、好きみたい。
「おれも好きだぞ」
ちゅって飛雄の口にキスして見せると、飛雄は「うるせえ」って言いながらもさっきまでのぶすっとした顔からあからさまに嬉しそうな顔になって、あーもうそういうとこかわいいよな昔から、って思った。
とりあえず家族は明日の夜まで帰ってこないし。
なあ、お前の好きを、もっと見せてくんない?
飛雄。