過去俺は3つ上の幼馴染がいた。年上ではあったが、年齢差なんか関係なくほぼ同い年のような感覚でもあって、でもお兄さんのような存在でもあって、物心ついた頃にはそばでずっと遊んでくれていた。周りの人とは少し違う感覚を持っている、俺は周りより明らかに浮いてるんだ。と幼い頃から分かっていた俺にとって、幼馴染はそんな変な筈の俺に、離れずに傍にいてくれる大切な存在だった。
4月、幼馴染は高校に上がり、中学に上がった俺、そんな時期から僅か半年頃だ、勘のいい俺はすぐ気付いてしまう。毎日傷が増えていく幼馴染の姿に。最初は元々とてもドジな幼馴染であったため、また転んだりしたのかと笑い飛ばしていたが、日に日に増えるあざに、傷に、気付きたくはなかった事実に気付いてしまう。違和感が、確信に変わってしまう。
1979