かねとさんの為に朝ご飯を作ったろくちゃん朝起きたら焼き魚のいい匂いがして「?」てなりキッチンに行ったらろくちゃんが朝食の準備してて「あ、おはようございます!朝ご飯出来てますよ!」とキラキラした笑顔で言ってて(朝食作っといてって言ったっけ?あ、エプロンしてる、かわいい)なんて思いながら一緒に朝ご飯を食べるかねとさん。「朝ご飯作ってくれたんだね、ありがとう!」と言われ「あぁ、あの…なんか作りたくなって。へへっ」と照れ笑いするろくちゃん、鮭もちゃんと焼けてる、卵焼きも綺麗に巻けてる、味噌汁もご飯も美味しくて(いつの間に料理できるようになったんだろ?教えたことないよね?)と不思議に思うかねとさん。「ごちそうさまでした。美味しかったよ!料理できるようになったんだね?」と聞くと「いつもかねとさんが料理してるの見てたらなんか出来ました!」と言われ(すごいなぁ)位にしか思ってないかねとさん、「洗い物やっておきますね!かねとさんはゆっくりしてて下さい!」と言うろくちゃん。ソファでゆったりしてるとシシがイタズラしてゴミ箱をひっくり返してしまった。「こら、倒しちゃダメでしょ?」なんて言いながら床に散らばったゴミを拾おうとしたらクシャクシャになったメモがいっぱいあった。(なんだろ?)と思いメモを開いてみる。そこにはろくちゃんの字でいろいろ書いてあった。『鮭は5分位でひっくり返す、焦げちゃう!』『塩は少なめで、しょっぱすぎ』『味噌が少ない、もうちょっと入れる』『これ以上スクランブルエッグを増やさない!』『水はちゃんと測る、お粥になっちゃう!』…他にも色々書いてあった、全てのメモの文末には『今日も美味しくなかった、明日は美味しく作る!!』『かねとさんに美味しく食べてもらう!!!』と書いてあった。(毎日練習してたんだ…「見てたら出来た」なんてことなかった。僕のために…) 洗い物が終わったのでかねとさんの所に行ったら「ろくちゃん」と優しい声で呼ばれ「なんですか?」と言う間もなくギューっと強く抱きしめられて「…へ?」と間の抜けた声を出すろくちゃん。「朝ごはん、ホントに美味しかった…ありがとう!」と笑顔で言うかねとさん、「あ、えと…どういたしまして!」と嬉しそうに返し(手ぇ絆創膏だらけになっちゃったけど…喜んでもらえたならよかった)とホッとするろくちゃん。
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