いつかかきたいmzokのD/s冒頭物心つく頃には、自分は普通ではないんやろなぁと何となく理解していた。
やらかいもの、かわいらしいものが好き。
でもそれは女の人に対して抱く気持ちではない。
俺の恋愛対象は、男の人やとも結構早い段階で気づいた。
嗚呼なんで俺は女の人じゃないんやろうとか、なんでSubなんやろうとか、絶望的な気持ちになることは少なくなかった。
小学校高学年の時に、プレイをやってみたいと男友達に付き合わされた。気持ち良くなって俺が勃起していることに気づかれると、目を泳がせて「まじかよ」なんて中断されたり。
中学生の時にクラスのちょっと不良でだらしのない奴のことを好きになってしまい、友達のふりして世話を焼いているうちに、「女やったら付き合うのにな」なんて言われたり。
傷ついてる本心は塞いで奥底にしまって、絶対に絶対に誰にもばれへんようにって、顔に笑顔を貼り付けて取り繕うことがうまくなっていた。
だから、一生誰にもバレへんやろうと思っていた。

「自分、俺のこと好きやろ」
水上先輩に言われて、取り繕うことなんかできひんかった。