「俺はお前のものだろ」「――俺と一緒に永遠を生きてくれない?」
ついに言ってしまった、君と出会った神社で、狭い俺だけしかいなかった世界で。いつもは落ち着くはずの静かな空気が今は忌まわしい。
一緒に居たいと口に出してしまったものの俺を選ばないでくれ、そんな気持ちが顔を出す散々忌み子と周りから嫌われ人間である事をやめてしまった穢らわしい俺を、泥のように汚く重い愛情を抱え続けている俺を選ばないでと心が叫ぶ。
早く、早くいつも通りのふざけた俺で笑いながら本気にした??冗談に決まってるじゃんと言わなくちゃ君には俺みたいに大切なものに置いていかれる悲しさを味わって欲しくないんだきっと君には何も無い俺と違って大切で関わりのある人間が沢山いるから。
冗談だよと言うために口を開いた瞬間今から俺が言うことがわかっているから言わせないぞと思わせるように何を今更と言いたげなすまし顔で君は言った。
これは俺が君を縛り付けた日の話。