「お母さん!!」
「はいはいもう迷子にならないでね」
よく見かける”仲のいい親子”の会話が聞こえてしまった。もう望んでも手には入らないのに
確かに俺には兄さんが居て一緒に沢山の思い出があって寂しいなんて感覚はなかった…けれども沢山いる仲のいい友達の話すお出かけした時の話やこんな事して怒られたんだけど!!みたいな愚痴がいつも羨ましかった。記憶の中じゃいつも帰ってきたてで疲れて寝てたり起きていたとしてもどこか疲れっぱなしな雰囲気を纏っていたから。1度幼い勇気でお出かけしたいと言ってみたけれども
「ごめんね今疲れてるからランなら良い子で待っていられるでしょう?また今度行きましょ」
「そうだな…本当にすまない」
なんて言われて
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