覗く白金まるで光を纏ったような色の髪を見つめ、ショウはほぅ、と溜息を溢す。
「地毛なだけあって綺麗なブロンドヘアーですよね〜私も染めちゃおうかな」
自分の髪をくるりと指に巻き、何ということも無くそう呟いた。そういえば私、髪の毛染めた事ないなぁ。
「アナタが金髪…?いや、はい…おすすめはしませんね」
ブロンドヘアーの持ち主…ウォロさんは私の提案に賛同できないと言った表情だ。
確かに、彼と私では顔立ちから雰囲気まで全く違う。
それを踏まえた上で、彼に似合う金髪が私に似合うかと言われたら正直悩んでしまうところだ。
…そう思っていた時があったなぁと、ショウは目の前の愛し子を見つめながら数年前のウォロとの会話を思い出す。
ショウとウォロは可愛い子宝に恵まれ、大切に大切に育てていた。
スクスクと成長したその子はどちらかというとショウの面影を感じさせる顔立ちをし、髪はウォロの色を受け継いでいた。
「我が子が可愛すぎます」
「えぇそうですね、本当に可愛いです」
2人で我が子を愛でながらショウはふと聞いてみることにした。
「そういえばずっと昔にウォロさんに金にするの止められましたけど、この子がこんなに似合うなら私も十分似合いそうじゃないですか?」
するとウォロは思い出したかのようにあー…と溢す。
「…似合わないとは思ってなかったですよ」
「え?!じゃあなんで止めたんですか?」
てっきり似合わないからやめとけと言う意味だと思っていた…けど、そうじゃない?そういえば確かに似合わないとは言われてないな?と思い出していくとォロは徐に口を開く。
「…アナタの黒髪が好きなんですよ」
「ぇ、えー!嬉しい!ありがとうございます」
少し恥ずかしそうにふい、とそっぽむく彼の仕草にショは頬をほころばせる。
「実は今度染めてみようと思ってたんですけど、インナーだけにしておきます」
「アナタの髪ですからね、自由になさい。で、何色にするんですか?」
「…内緒です!」
ショは彼の瞳を覗きながら悪戯っ子のように微笑んだ。