|ω・｀)ﾉ ﾔｧ！皆！！！
初めましてだネ。皆毎日楽しんでいるかい？ボクはイレギュラーって呼ばれるちょっとした世界の見物人サ！よろしくネ。
ボクはこの後綴られる物語の世界をみんなと一緒に見届けたり、物語の世界にちょっとだけ関与したりして遊んじゃうヨ！！！これから始まる物語は、悪魔がいなくり、人間と天界がごっちゃになった世界で生まれてしまった羽のない双子の天使の物語。作者が夏バテになりながら書いてたみたいだからみんなは環境の整ったところでゆったり安全に物語を見守ろうネ。イレギュラーとのお約束！！それじゃ、物語を楽しんできてネ！！









　かつてこの世界には魔界、人間界、天界の三つが存在していた。しかし約百年前に魔界の悪魔たちが魔界以外の世界もすべて自らの支配下に置こうと侵略してきたため、人間界と天界の住民、すなわち人間と天使や神が力を合わせ、返り討ちにし、悪魔のほとんどが滅んだ。そして現代、人間と天使たちは共存するようになりチョベリグでナウい日々を過ごしているのだった……。
そんな現代に生まれた私、ウミは天使なのに全てが人間の平均で、なによりも周りの天使たちと違うところは、背中に羽がないところだった。
双子の弟も天使の羽はないものの通常の天使以上の能力を持つ。正直うらやましいけどこうして生まれてしまった以上しょうがないよなという気持ち。弟を責めても仕方ないもの。それに私はまだまだ学生！！！魔法の勉強や正しく人間と触れ合うための学校に天使たちは通うのだ。学校で魔力を上げて沢山練習していれば私だっていつか立派な天使になれるはず！！！


「ウミちゃん、先生もあまり言いたくないんだけどね？ウミちゃんは天使には向いてないんじゃないかなって思うの……。」

現実は厳しかった。ドウシテ。

「ウミちゃんのやる気はわかるよ？確かに羽もないし身体能力や魔力数値も人間の平均くらい。人間とのふれあい方だってちゃんとできてる。でも魔法のお勉強や魔法自体の使い方がちょっとね？魔法使いにも慣れないんじゃないかなって先生思うのよ。」
「ｳｯ」

そうなのだ。普段優しいユウ先生が眉を寄せてちょっと険しい顔して言っている通り、私は勉強が毛ほどもできず、魔法の扱い方もままならないのだ。学年での順位も最下位である。
私はその後先生との面談を終えて教室を出た。結構悲しくなったけど大丈夫！！！まだきっとチャンスはある！！そう思いながら手をぐっと握りしめたとき隣から気配を感じた。

「ウミ。終わった？」
「ソラ！！！待っててくれたの？」

弟のソラが待っていた。いつも待っててくれるんだよな、ソラは。

「ウミはまた先生にもう少し勉強を頑張れって言われたの？」
「んーん。今日は度を越して天使には向いてないって言われた。天使として生まれたのに変だよねぇ。」
「……。」

どうしたんだろう。俯いて黙ってしまった。普段は、ん、とかそう、とかくらいしか喋らないし、大体ネットやってるか本読んでて話さないけど今日はなんだか言いたいことがあるみたいだな。

「そうしたの？相談事かな？話してみてよ」
「あの………一緒に天使にならないかなって………………………」

？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？
何を言ってるんだこの子は……。

「どうしたの？私達は羽ないだけで元々天使でしょ？ソラなんて頭もいいし魔法もうまいし変化だか変身だかの魔法で羽もはやせて空も飛べるんじゃないの？」
「そうだけど違うんだ………そのなんていうか、僕は人間とのふれあいが苦手だから………………その、不完全というか……………」
「うーん……………」

ソラの言わんとしていることはわからんでもないが誰だって欠点もあるし、そもそも二人で天使になるってどういうことだろう。

「ずっと探してたんだ。」
「ずっと探してた？」
「そう。ウミが頑張って一人前の天使目指してるの誰よりも知ってるから。……………だから俺もウミの役に立ちたくて探したんだ、ウミが天使になれる方法。」

天使になれるというか天使なんだけどな。黙って話を聞こう。

「ウミが天使になれる方法、それはリンクだ。」
「リンク？？？？？？」

なんだそれは。何かとリンクするってことなのかな。どういうこと？？？

「俺とウミで心も体もリンクさせて一人の天使になるってこと。」
「は？」

ソラと私が？心も体もリンクして？？？一人の天使に？？？？？

「そうだよ。」
「心を読まないで！！！！」

全くもって意味わからんのだが！？！？！？

「素体はウミで僕が素材になってウミの羽となり知恵となってウミの魔法を補助するよ。」
「そんなことできるの！？！？！？」

なんでそんなこと知ってるの……………

「本の知識とあと古くからのネッ友と語り合って見つけた方法。」
「なるほど。でも私と一緒でよかったの？」
「いいから提案してるんじゃん……………」

めちゃくちゃあきれられたんだが……………。

「明日早速魔法の練習するから。先生にも俺から伝えとく。」
「わ、わかった。じゃあもう今日は帰ろうか！」
「ん。」

リンクとやらはよくわかんないけど普段無口なソラがここまで言うなら私も頑張ってみようかなって思う。明日になって難しすぎて悲鳴上げることにならなきゃいいけど……………。