ダイ君のご飯事情 02 四枚重ねのパンケーキ🥞 お腹がきゅるきゅる鳴りだした。
それを聞こえないふりをして、ダイはこれまでの戦闘を思い出しながら右へ左へと飛び跳ね、手にしているパプニカのナイフを振り下ろす。
イメージトレーニングが大切なのだと、ダイはマトリフから教わった。今日はずっとこうして修行している。昨日より少しでも強くなるために。
再びお腹がきゅるきゅる鳴りだした。先ほどよりも大きな音で空腹を主張してくる。
腹が減っては戦はできぬ、という言葉があるらしい。ダイはパプニカのナイフを鞘に収めると、動き回って乱れた息を深呼吸することで宥め、頭の上に広がる青い空を見上げた。太陽は少々西へ傾き始めているが、まだまだ夕食の時間には程遠い。
「お昼ごはん、あんなに食べたのになぁ」
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