Recent Search

    dn13ll

    進捗をあげていく用です

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 3

    dn13ll

    PROGRESS書いたら前書きを大幅に加筆修正することになりました。私は一体何を書いて……?(ここで正気に戻る)
    《前書き》
     近年、めっきりとキラの名を聞かなくなった。それも当然で、不審死などここ一、二年報道されていない。もうずっと、ずっとだ。永遠に続くと思われた神の世界は、突如として消え去った。一体誰が今日を迎えることを想像できただろう?
     いや、いや。そもそも不審死など、そうそうあるものではない。なかったのだ、キラが世界に君臨するまでは、人の死はどこか遠いものでしかなかった。画面の向こう側で起こる不幸。自分とは切り離された世界の出来事。そういうものであった。少なくとも、ここ日本では、間違いなくそういったものであった。戦争も死も、他人事だった。それが、他人事の死が、いつしか日常のものとなり、ついには他人事ではなくなった。キラが姿を消す少し前のことだ。罪人でなくとも、みなが平等に死を与えられる恐怖を己がものとした。怠け者に生きる価値はなく。優れた才を発揮しない者を生かす意味はなく。善良なる人々こそ生きる価値のある、至高のものである。そういう風に、キラは世界を作り替えた。その意識が人々に完全に根付く前に、キラの世界は崩れ去ったのだが。
    2711