💴天使化天子達に会う前ユリ太郎は空からドンヨークシティの様子を観ていた。そこには💴がピアストゥルを中心に反金持ちのドンヨーク市民から誹謗中傷と暴力を受けていた。
「なんて可哀想な💴…。彼はただ、大門誠の遺志を継いで自分の武器である金を駆使して街を守り続けただけなのに…。」
そこでユリ太郎はヘビバトの力を使って💴を天国へ拉致し、天使化した。
その途端、ピアストゥルや反金持ちの市民らは何事もなかったかのように💴の実家をあとにした。それはみんなが💴のことを忘れたことを意味していた。
だがしかし、💴の相棒のマルメンや仲間達は💴のことをずっと覚えていた。マルメンは💴を天国から助け出すことを決意し、天国へ行った。
「キミが💴の相棒か?💴をドンヨークシティへ連れて帰りたいんだね。」
「はい。💴さんを今度こそ守りたいんです!」
「それなら💴と縦一列で手を繋いでドンヨークシティへ一緒に帰りたまえ。それができるまで後ろを振り向いたらダメだよ。💴と引き裂かれて二度と会えなくなるからね。」
マルメンはユリ太郎の言葉に従い、💴と縦一列で手を繋いで天国をあとにした。
(天使化した💴さんってどんな感じだろう…?見てみたい…!でもダメだ、二度と会えなくなる……!)
そんな彼の目の前にドンヨークシティの景色が飛び込んだ。
「💴さん!もうすぐドンヨークシティに着きますよ!良かったですね!」
その言葉を口にし、後ろを振り向いたときだった。💴が天国の方へと引き裂かれてしまったのだ。勿論💴とマルメン達は二度と会えなくなった。それだけでなく、ドル市長が提案した貨幣制度廃止の宣言のせいで平和になるどころか市民は虚ろな日々を過ごさなければならなくなったのだ…。
「💴さん…💴さん…」
マルメンは自分の不甲斐なさを痛感して涙する日々を過ごした。
「……ユリ太郎、オレのこと、信じてくれるか…?」
「勿論だよ💴。ボクは愚かな人間達と違ってキミのことを信じる。ボクの忠告を忘れて後ろを振り向いたあの男よりも、ね。」
「ニョロッポー!」
「…ありがとう…。ユリ太郎、ヘビバト……。」
虚ろながらも微かに輝く💴の瞳は青く、髪は黄金色に煌めいていた。