彼シャツ*未来プロ所属if
*別チーム所属、付き合い済み、同棲してる
「…よし!」
最後の一枚であるタオルを手早く畳み終える。小さな洗濯物の山が綺麗さっぱり無くなって、潔は達成感に声を上げた。腰掛けていたソファから腰を浮かせて、たった今たたみ切った少量の洗濯物たちを重ねて腕に抱える。いつもより一人分少ないこの洗濯物の量にもだいぶ慣れてきたものだ。
同棲している恋人の玲王が所属チームの遠征合宿に行ってから、もうじき二週間が経とうとしていた。
合宿は今日の練習試合を終えれば全ての練習スケジュールが終了し、夜には打ち上げ、そしてそのままもう一泊合宿所に泊まってから明日全員で帰還するという行程になっている。玲王からラインで共有してもらった計画表をこの二週間何度も何度も見返した潔は、今日から明日にかけてのそのスケジュールを時間単位で誦じられるほどに記憶していた。何故そんなに見返したのかといえばなんということはない、縮まるわけもないスケジュールを眺めながら恋人のいない寂しさに心を痛めていたからである。
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