.来たるべき物語をなぞっている
届きそうになるたびに終わりが来る
希望が潰えそうになっても
僕はまだ諦めない
朝陽が夜を切り裂いて
僕の道を照らしてくれる



幻想の中で物語は進む
寄せては返す波のように
その中で僕は堕ちてゆくしかない無力感に必死になって抗って
それでもまだ、諦めるわけにはいかない



幾度も繰り返される展開
何度、戦えばいいのだろう
次こそ最後だと願いながらも、僕はまたお前と出会う
数多の夜を越えて、夢の中に希望を探す
もう繰り返さないために
今生の別離と願いながらも、それは未だに叶わない



いつの日にかお前は彷徨う僕を観るだろう
目を閉じて腕を上げ「まだ闘える」と嘯く僕を
僕が望んでいるのは、ただひとつだけ
それだけで充分なのに
まだ、終わらない



終わりが見えず闘い続ける
次こそが最後だと、お前に会うたびに言い聞かせて
夜の中で夢を見る
別れを告げることができないのは僕の弱さか



ああ、夜明けの光が世界をあまねく照らしている
光の中から僕を呼ぶ声がする
終わりのない始まりの先へ




きっともうすぐ最高の結末に辿り着く
その未来を失くさぬために
信じよう
今はただ耐え抜いて
お前の声が僕に力をくれるから
終幕に掻き消された最後の声
「(Don't forgive me)」




幾多の戦いに擦り切れて
次こそ最後だと再び出会う
繰り返される夜の中で何度もお前と語り明かした
もう会うことはないのだろう
最後で最初の別れをお前に




今度こそ上手くいく
お前が僕のそばにいてくれるのだから
さあ、飛び立とう
全ては僕の手の中に
だから、お前はこの手を離していい
その時に、お前はあのときに僕の手を取った意味を知るのだろうから