愛してると言ってくれ 師匠とそういう関係になって半月。おれはまだ愛してると言われていない。
ポップはベッドに寝転んでいる師匠を見る。師匠は先ほどからいやらしい雑誌を眺めていた。おれがいようがお構いなしだ。だがそれは別に今に始まったことではない。おれだって大きいおっぱいは好きだが、それを恋人の前で大っぴらに見る気にはなれなかった。
師匠が美女を好きなのは知っている。その師匠と恋人という関係になれたのは、おれが押しかけて好きだと言い続けたからだ。でも師匠が本当に好きなのはおっぱいの大きな美女で、だから今でもいやらしい雑誌を見るし、おれに愛してるとは言ってくれない。
「師匠」
「んー」
師匠は雑誌から目を離さない。そのことに腹が立つ。振り向いて欲しくて、口を尖らせた。
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