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    sasami_ya1

    @sasami_ya1

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    ケンリュ
    ルクリュ
    リュウ受
    女体化、落書き、🔞

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    sasami_ya1

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    夏の👊🐉②

    「ん」
     唇を押し付ける。小さくて柔らかい。ほんのり塩味を感じる。
    「…しょっぱ」
    「スイカにかけた塩…だろう…。」
     リュウのそっと赤くなった頬味を見て嬉しくなった。表情がころころと変わるタイプじゃないのを知っているのもあって、こうやって変える瞬間を見られるのが嬉しい。
    「なぁ、今日は一緒に寝よーぜ。」
    「毎日同じ部屋で寝てるじゃないか。」
    「隣で、だろ。一緒の布団で」
    「暑がるじゃないか。そもそももうそんな歳でもないだろう。」
     その通り…だけどこのまま押したらリュウの事だから受け入れてくれるんだろうなーと口をモゴモゴしながらリュウの手に自分の手を重ねて、そのまま押し倒した。嫌なら、いつも微動だにせず押し倒されてくれないのに。
     柔らかい唇、しっとりしている肌、日焼けした部分としてない部分の境目。それらを指でなぞり、胸元から手を滑り込ませて肌を伝う。
     一瞬漏れた声を聞き逃さない様にしながら喉にキスをして、顔を上げる。
    「…嫌じゃねぇんだな。」
    「くすぐったい…」
    「嘘付け、それだけじゃないだろ。」
    「……暑い。」
    「ちょっと我慢しな。」
     初めて顔を合わせてから何年も経ち、お互いの事を大方知り合う中でも彼にはまだ知られたくないと思わせる部分があることに気付いた。それに触れないようにしながら、自分から触れさせてくれるまで随分かかったものだ。
     ぼんやりとした顔をしながらもそれ以上して欲しくない時は腕を強く掴み無言で見つめる。それが最初に見せた明確な拒否。最初は自分もまだ子供だったせいで拗ねてしまったけれど、徐々に自分にしか見せていない反応だと知るとそれも悪くないと感じた。
    (リュウの事は手に取るように分かる、なんて言い過ぎだろうけど言いたい事はよく分かるようになったな…。)
    「ッ…。」
     眉がピクリと動き唇をぎゅっと噛んだ。気持ちいい事は悪くない、恥ずかしくないと言っているのに相変わらず我慢して声を出さない。今更だろ、と手を伸ばしてリュウの口に指を差込もうとグッと力を入れ、覆い被さる。
    「ん、ぐ」
    「また抑えてる、そんなに嫌か?」
     足の間に入り込んで下半身を固定する。これでずり上がる事は出来てもそう簡単には逃げられない。リュウの瞳が暗くてもこちらを良く見ているのがわかった。部屋の明かりは全て消えている。縁側に居るから多少見えるだけ。誰か来る心配もない、師匠が帰ってくるのは数日先だ。
    「声出しても誰にも聞かれねーよ。俺達二人だけなんだから。」
     息を吐きながら、もう一度口を付ける。急ぐな、ゆっくり、頭の中でぐるぐると考えながら道着を脱いだ。
     体温が上がる度にやっぱり自分に我慢は向いてない、後でリュウに殴られても怒られても良い、と思っても嫌われたくないと気持ちを落ち着かせる。
    「ケン」
     不意に名前を呼ばれて顔を上げ、髪をかきあげる。
    「何…」
     ぱく、とリュウが何かを言いかけたタイミングで激しい光と共に大きな爆発音が背後から聞こえて咄嗟に叫び声を上げてしまった。
    「うおっ!?!!」
     驚いてリュウの方に倒れ込むと苦しそうな声と共に背中を強く叩かれてぐぇ、と情けない声を出してしまった。
    「花火だ」
    「わ、分かってるよ…」
     体を起こして着崩れた道着を直し、横に退かされてそのまま畳に転がった。リュウが夜空を見つめている間花火が顔を照らしているのを、ケンが見つめていた。
     折角良い雰囲気だったのに、台無しにされた様な、何とも言えない気分になりながら畳に広がる長い髪を指で弄っていると頭をくしゃりと撫でられてガクンと視界が下がる。
    「わ、なんだよ」
    「……別に、その、やめたつもりはない。」
    「え」
     驚きながらも顔を上げ、リュウの顔を見つめると先程と同じようにボンヤリとしている表情を浮かべていた。
     涼しい風が入り込み始めたというのにドクドクと身体の熱が上がり始める。気まずくなったのか引っ込めようとしたリュウの手をケンが強く握った。
    「お前が、いいってんなら、遠慮なく」
     

     
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