【3】レアな場所。「こんにちは」
扉には『休憩中』の看板。鍵は開いている。ノックをしてそっと扉を開ける。学校が早帰りの僕は、事務所に寄った。
今日は勉強の解らないところを師匠に教えて貰うことになっていたから。
ソファに横になって眠る師匠は僕が入って来たことに気付かずに寝息を立てている。
「不用心だなぁ師匠……」
午前中よっぽど疲れたのかな。僕は師匠が起きるまで、先にひとりで解る宿題を終わらせることにした。
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「師匠〜、まだ起きないんですか?」
僕はソファに近寄り、師匠の顔を覗き込んだ。
寝ている師匠の前髪が汗でおでこに張り付いていたから、涼しくなるように超能力でそよ風をおこした。
そのとき、師匠のおでこが見えた。暑かったのかな、眉間にシワが寄っている。
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