熱源いつもの部屋。いつもの寝巻き。
そしていつもの通り、隣には神琳。
きっと他の人から見れば、私たちはずっと変わらず、良きルームメイトなのだろう。実際、よく言われる。仲がいいねって。
「雨嘉さん?」
「神琳……」
名前を呼ばれて、声の方向へ顔を向けると、神琳がこちらを見つめている。
「ぼんやりしていらしたから。体調でも悪いのですか?」
「ううん。そうじゃないの……ちょっと、考えてただけ」
気遣わしげな表情に微笑んで応える。嘘ではないのが伝わったのか、その表情は幾分か和らいだ。
「ならよろしいのですが……」
「大丈夫。ありがとう…神琳」
ベッドに腰掛けたままの私を見つめて立っている彼女は、黙ってその綺麗な目をほんの少しだけ揺らす。
1301