2人とも胎果だった場合
良守4歳の頃、女怪に連れられ蓬山に戻る。自分が麒麟だと言われるが理解出来ず、大好きな兄とも会えなくなり泣きながら過ごす。こちらの世界では、神隠しにあったと騒ぎになるが結局見つからず。正守(11歳)は、急に弟がいなくなったがいつか探しだしたいと願いながら成長する。
良守は蓬山に戻って、なんとか黒麒として無事に成長するが、いつまで経っても王気を見つけられない。その間、国は荒れていくのに自分は何もできないと落ち込む。とある日、蓬莱の話を耳にする。なぜか急に行かねばという気になり、何とかして渡る。10年振りに帰った世界は全く変わっていて、全然知らない風景になっていたが、街角でふと見かけた大きくなった兄だけはすぐにわかった。正守も気づく。「良守?」「にいちゃん…?」せっかく会えて嬉しいはずなのに、なぜかこのまま会ってはいけないような気がして逃げ出す。慌てて追いかける正守
なんとか追いつき捕まえる。その時良守は気づいてしまう。正守が王だと。このまま連れ帰れば全て終わるが、あちらの世界に連れて行ってしまっていいものか。そのまま家に帰る訳にも行かず正守が一人暮らしするアパートへ。