眠れぬ夜幼い頃父上や他の大人の事を観るのに''ソラ''を見上げていた、今となっては''チ''を観るばかり。
父上が理想とする''モノ''のまま精一杯頑張って時々他愛も無い程に''ナニカ''に押し潰されそうな夜が来る。
''ナニカ''もわからない圧力に押し負けてしまいそうになった時ふと''ソラ''を見上げる、いつの頃か観なくなった''ソラ''は''チ''とは違い鮮やかに瞳に映った。
ソラは母上に似ている、どこまでもひたすらに広く青く何もかも包み込む、そんな''ソラ''が理解出来なかった。
''チ''を観る事が正しいとそれが命と思っていた、''ソラ''を見ていたら己のしてきた事が全て否定されている感じがしてとても嫌だった。
今なら''ソラ''の事を理解出来る気がした。
''ソラ''を見つめていると思ってもいないような本音が出てしまう。
「 もう、疲れた」
「 あなたのいい子にはなれない」
「 逢いたい」