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    お題メーカー:貴方は安奈のフェルオベで『そんな顔して言われましても、』をお題にして140文字SSを書いてください。
    140字では収まりませんでした。シュルツが犠牲者です。

    『そんな顔して言われましても、』「そんな顔をして言われましても」というフェルナー准将の言葉にシュルツの耳は反応し、軍務尚書の顔を窺った。いつも通りの冷厳な鉄面皮である。入室してすぐの会話にシュルツはついていけないが、フェルナー准将が見ている軍務尚書とシュルツが認識している軍務尚書は今明確な隔たりがある。いや、今だけではない。准将は軍務尚書のわずかな所作から気分を察し、さらにそれを無視して平然と職務を行っているらしいことは軍務省上層部に広く知られていた。時折試すような言葉を投げかけることもあるらしい。おそろしいことだ。そして今の会話はどのような内容なのだろう。また軍務尚書自ら身を投げうつような施策の相談だろうか。軍務尚書は厳しく隙が無く仕事をする上での胃痛の種だが、軍務省員の大多数はその姿勢に畏敬の念を持っているため、いつ何時また”人身御供”をするなどと言い出さないか内心気に掛けているのだ。シュルツが固唾を飲んで聞き耳を立てているとフェルナー准将は続けた。
    「また昼食を摂りに護衛無しで市井に行かれるのは小官は反対です」
    「ならば卿が同行すればよい」
    「小官はいま緊急の要件に掛かり切りで手が離せません。出前を取って一緒に食べましょう」
    シュルツは後悔し、書類を軍務尚書の机の端へそっと置き退出した。
    フェルナー准将について知られていること、風の噂には過ぎないが、軍務尚書と恋仲にあるらしい。職場で堂々といちゃつかないで欲しいと胃のあたりに小さな痛みを感じながらシュルツは思った。
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